大腸・肛門外科

【お問い合わせ先】

東邦大学医療センター
大森病院 消化器センター外科

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)

【休診日】
第3土曜日、日曜日、祝日
年末年始(12月29日から1月3日)
創立記念日(6月10日)

直腸脱

「直腸脱」は、肛門から、直腸の粘膜および直腸壁全層が脱出する病気で、脱出がひどくなると直腸が反転して肛門から10~20cmほど飛び出してしまうこともあります。乳児期から高齢者まで幅広く見られますが、特に高齢の女性に多く、時に子宮や膀胱の脱出が併発していることがあります。原因は、骨盤底部の筋肉を含めた支持組織の緩みと直腸の仙骨への固定不良が考えられており、便秘、排便時のいきみが誘因になっておこることが多いです。

治療は、手術が原則です。方法は、一つは肛門から行う手術で、肛門から脱出した直腸を縫い縮めていく方法や脱出した直腸を切除する方法です。この方法は、これまでに本邦で多く行われてきましたが、術後の再発が多い難点があります。これに対して、最近では創が小さく体にも優しい「腹腔鏡下直腸固定術」が注目されています。この方法は、肛門から外に脱出した直腸を、腹腔鏡を使ってお腹に戻し、骨盤に縫って固定し直すものです。この方法によって、手術後の再発も格段と減少し、再発で悩まれてきた患者様にも大変喜んで頂いています。直腸脱の治療にあたっては、高齢の方に多い関係上、出来るだけ体に負担にならない治療法を選ぶ必要があり、当院では手術前に「排便造影法」と言って、直腸の中に便に似せたバリウムを入れ、排便を再現させて直腸の動きを調べる検査を行い、その検査の結果から総合的に患者様の病態に合わせた最良の治療法を選ばせて頂いています。

直腸脱の治療

直腸脱の根本治療に薬物などの効果はなく、外科的治療(手術)が原則です。 当センターで行っている主な外科的療法には、開腹して行う方法(腹腔鏡手術を含む)と会陰(肛門)から行う2通りの方法があります。
直腸脱の手術治療

直腸脱 年間手術件数

直腸脱 年間手術件数

直腸脱に対する腹腔鏡下直腸固定術

直腸脱に対する腹腔鏡下直腸固定術

腹部からのアプローチ法

侵襲の少ない腹腔鏡を使い固定の悪い直腸を固定する方法です。

会陰からのアプローチ法

  1. GANT—三輪法
  2. デロルメ法→肛門から脱出する直腸壁の粘膜部分を切除したあとに筋層部分を縫縮後、粘膜同士を縫合する方法です。
  3. PPH(直腸吊り上げ固定術)+PAR(後方挙筋形成術)
    脱出してくる余分な直腸粘膜を器械使用して切り取った後、さらに直腸の後方の筋肉を形成して直腸を固定する方法です。