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胃がんについて

胃がんは、日本全体では、年間10万人程度が発症します。早期がんの診断方法もある程度確立されており、標準的な治療方針も確立されたがんのひとつです。東邦大学大森病院では、年間200~250例程度の患者さんが新規に胃がんと診断されており、このうち手術あるいは腹腔鏡下手術の適応となる患者さんは、年間150名前後です。

手術実績と治療方針

年間100名前後の胃がん患者さまの手術を行っています。様々な分野の専門医が集まった大学病院という特色を生かして、様々な併存疾患をお持ちの患者様にも対応させていただいています。消化器内科・消化器外科・放射線科など多数の医師が集まる「上部消化管キャンサーボード」において検討してベストと思われる治療方針を提示させていただきます。提示させて頂いた治療方針と患者さまのご希望とを合わせて納得できる治療を受けていただきます。

胃がんと診断されたら

胃がんと診断、もしくは、胃がんの疑いにて当院に受診されましたら精密検査を受けていただきます。胃がんの確定診断や胃がんの進行具合を表す病期診断の為に内視鏡検査、CT検査、PET検査などを受けていただきます。全身麻酔での手術に必要な検査や、併存疾患のチェック検査も受けていただきます。初診から約1~2週間で治療方針を決定し、4週間以内に手術を含めた治療を開始いたします。内視鏡治療の方針となった場合は消化器内科にご紹介いたします。

入院期間について

基本的には、手術前日に入院していただきます。糖尿病をお持ちで術前の血糖コントロールが必要な患者さまや、抗血栓薬(血液をサラサラにする薬)をお飲みの患者さまは1週間程度余裕をもって入院していただく場合があります。合併症が生じなければ、術後1週間程度で退院となります。

胃がんの手術について

手術のアプローチ法には開腹手術と腹腔鏡下手術があります。開腹手術も腹腔鏡下手術も、胃切除の範囲は変わりません。腹腔鏡下手術は傷が小さく、術後の痛みも少ないために術後の回復が早く、社会復帰も早いというメリットがあります。胃癌治療ガイドラインではステージⅠの胃癌の患者さまには腹腔鏡下手術が推奨されています。担当医より腹腔鏡下手術のメリットとデメリットの説明がありますので、ご希望の治療方法を選んでいただきます。手術の詳細な内容は担当医が術前に説明いたします。

合併症について

胃がんの手術において合併症は20%程度の確率で起こるとされています。ご高齢、糖尿病、心疾患、肺疾患などの併存疾患があるとこの確率はさらに上昇します。患者さまご自身の合併症発生の可能性はNCD(National Clinical Database)のシステムにより計算が可能です。合併症が起きても、可能な限り早く回復し退院できるように適切な処置を行っています。

退院後について

退院後は外来にて血液検査、腫瘍マーカー検査、CT検査などを定期的に行います。手術所見や病理結果によっては術後補助化学療法として、抗がん剤による治療を行うことがあります。化学療法は初回は1週間程度入院していただき、その後は外来通院にて行います。当院は胃切除後障害対応施設であり、術後の後遺症に対してもしっかりサポートさせていただきます。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大森病院 消化器センター外科

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)

【休診日】
第3土曜日、日曜日、祝日
年末年始(12月29日から1月3日)
創立記念日(6月10日)