2021年10月よりイギリスのケンブリッジ大学に留学しています。コロナ禍の最中ではありましたが，いただいた貴重な海外留学の機会でしたので思い切って飛び込もうと思いました。いざイギリスに到着してみると，言語や習慣，生活環境などの違いから初めは戸惑うことばかりでした。しかし，ケンブリッジの美しい街並みに癒され，世界中の人々が集まるこの場所で刺激的で充実した日々を過ごすことができています。

研究では生理学教室で周産期領域の動物実験やバイオ実験に取り組んでいます。これまでは産婦人科診療や臨床研究にどっぷりつかってきたため，初めての基礎研究に触れて何もかもが新鮮に感じられ，臨床経験とリンクして新たなclinical questionや研究テーマが湧いてくるのを感じます。また，こちらの研究室で科学者としての視点や考え方も学んでいますが，さらに強く意識されるようになったのは「世界の中の自分」というこれまで感じたことがない感覚です。これは海外の環境で得られる大事な感覚だと思いますし，このような環境で研究をすることは医師として科学者として財産になると考えております。

この度は貴重な機会をいただきました先生方に感謝いたしますとともに，多くの若手医局員や研修医，学生の方々に産婦人科周産期領域の研究や海外留学に興味を持っていただければと思います。

鷹野真由実