こころの病について

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ストレスと向き合う

ストレスと向き合う
若者にはやらなくてはならないことがたくさんあります。それは勉強だけではなく、その年代特有の人生の課題があります。たとえば、高校から大学への環境変化や、思春期から法律的な成人への変化はどんな10代の経験よりも挑む課題が大きいものです。そして、健康な若者でもストレスを感じやすい時期といえます。

けれども、重い精神疾患を持った状態で大学の門をくぐる学生については、彼ら自身そして彼らの両親にとってその大学生活はとりわけ厳しいものとなります。

早期予防と治療は障害の管理への鍵となります。統合失調症を完全に取り除くことはできませんが、治療は可能なのです。これは明るい情報といえます。病気になってもきちんと管理すれば人生に花を咲かせることは可能です。そのために、1回でも統合失調症を疑う症状があった場合は大学の学生相談室や保健センターに相談することが大切です。そこのスタッフは迅速な対応の必要性を認識し、必要があればきちんとした治療に乗せてくれることでしょう。早い段階で治療することが病気の予後を良くします。きちんと治療することによって広がる可能性として、学業の継続、将来の雇用があります。勉強や仕事ができるということは、自信がつくことでもあり、症状の減少に良い効果があり、独立や良い家族関係の発展も期待できます。
      
精神障害者のための地域ケアや行政プログラムが多くの国にあり、それは就職および未来の就職の道を開くための訓練の支援という形で個人を援助しています。精神疾患のある全ての若者に対する包括的なケアによる継続的な支援が必要であると思われますが、子供用と大人用のケアやそれぞれのシステムの隙間に援助を必要とする人々が落ちてしまう可能性も懸念されています。
ストレスと向き合う
先進国、発展途上国双方の新規に患者の数はほぼ同じですが、皮肉にも発展途上国は先進国に比べて統合失調症の有病率は低いとされています。

数の違いは症例の状況の差、発展途上国の高い死亡率、保健サービスの水準の低さによるものかもしれませんが、発展途上国の障害の受け入れ状況や社会の結束や雇用の機会など、特に人間同士の助け合いの部分については先進国に勝っている可能性もあります。

ストレスをもたらすライフイベントの例として、移民の研究があります。新しい環境や文化への移住は、大学入学時のように統合失調症の発症の危険の増加に関与しているようです。イギリスのカリブ民族の研究ではイギリスの原住民より統合失調症の自殺リスクが6〜16倍高いとされています。またオランダの研究では3〜5倍自殺リスクが高いとのことです。その原因として文化適応の問題、少数民族になること、家族・友人から離れるストレスがこれらの自殺増加につながっているのかもしれないと考えられています。

統合失調症患者も、他の人と同様にアルコール依存や精神刺激薬依存(覚醒剤など)、たばこ、カフェイン、その他の依存状態の併発を見る事があります。それは病気の状況をより分かりにくくし、自殺リスクを高めたり、不衛生な薬物注射に伴う肝炎ウィルスやHIV感染症の危険を高めるかもしれません。精神保健サービスは症状を評価する際に過去1ヶ月間の症状の継続や薬物使用にも注意を払うべきだといえます。もし、現在アルコールや薬剤を乱用しているのであれば、それらは状況を悪化させることはあっても改善はしないので、すぐにやめるべきです。

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大森病院 メンタルへルスセンター イル ボスコ

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