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(精神科医療に関わる専門家の皆様へ)精神病前駆状態の評価を中心に

早期介入について

予防と早期発見・早期治療という考え方は、医学全体のみならず国民にも浸透しつつある概念である。その根幹は疾患の重症化に伴う人生の苦痛を最小限にしたいという、人として自然な願いである。
早期介入について
近年、精神科領域においても、早期介入(early intervention)について着目する研究が相次いで発表され、各国で様々な援助サービスや治療が模索されている。
早期介入という言葉は, 一次予防とは異なり, 早期の臨床例への治療である。
統合失調症については、既存の診断基準において、陽性症状が出現した時を発症としている。
しかし、その2~4年前からすでに社会機能の低下や陰性症状が高い割合で認められることや, 発症時にはすでに脳の形態学的変化が起こっていることなどが分かっており、生物学的な病気の始まりは、 臨床症状が目立ってくる発症時よりかなり前であることが想定されている。

そのため, 精神病前駆状態や病前期についてのサブクリニカル水準での介入も議論されているところである。精神病前駆状態における症状は非特異的であり,そういった症状を持つ人が適切な精神科サービスへ結びつくことや、妥当な援助を得るためには、わが国にはまだ多くの課題がある。

これは精神科サービスに携わる人間だけではなく、メンタルヘルスや教育にかかわる多くの人々が考えてゆかねばならない大切な問題である。

DUP(精神病未治療期間)

適切な診断

早期介入の倫理

ARMS(発病危険状態)とは

陽性と偽陽性

SIPS/SOPSとCAARMS

生物学的側面

発症危険因子

コホート研究と予防

医療経済

啓蒙とスティグマ

治療環境の整備

イル ボスコ関係者による参考文献

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