原発性 (一次性) 腎疾患 (IgA腎症を除く)

何らかの原因によって腎臓が障害される場合、原因はよくわからないが腎臓自体に引き起こされる疾患を原発性 (一次性) 腎疾患といいます。膠原病や糖尿病などの全身疾の一所見として腎臓が障害される場合を二次性腎疾患といいます。代表的な疾患にIgA腎症、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、溶連菌感染後性糸球体腎炎、微小変化型ネフローゼ症候群、巣状糸球体硬化症などの疾患があります。これらの疾患は病理組織学的な変化により診断されるため、腎生検が必要です。経過はたんぱく尿や血尿が見られますが経過がよいもの、末期腎不全に至るもの様々で、通常、たんぱく尿が多い方、血圧が高い方、病理組織学的な変化が強い方は経過が悪いと考えられています。治療にはステロイド薬や免疫抑制薬などが用いられます。

≪病理組織学的変化とは~≫

腎臓には糸球体と呼ばれるろ過装置が200万個あります。その糸球体は毛細血管が糸玉のようになっており、この糸球体はボーマン嚢という袋に覆われています。その毛細血管は特殊なろ過膜構造をもっており、その膜のことを①基底膜といい、その血管の内側に②内皮細胞があり、外側に③上皮細胞があります。さらにその毛細血管をつなぎ合わせているものを④メサンギウムといいます。毛細血管の管腔内には血液が流れており、この糸球体に血液が流れ込むことにより血液がろ過され原尿が生成されます。その後、さらに尿細管とよばれるベルトコンベアのような細い通り道を尿が通過することにより、体にいるものといらないものを選別し、いらないものだけにまとめられたものが「尿」です。
糸球体の①~④のどこが主に傷害されるかによって糸球体疾患を大別することができます。