小児腎センター

濱崎 祐子 准教授
診療内容・特色
2009 年より腎センターの一部門として、小児腎疾患を専門に扱う小児腎グループが加わりました。診療の中心は、小児慢性腎臓病(CKD: chronic kidney disease)患児に対する治療(保存期CKD・腹膜透析・血液透析・腎移植)であり、小児腎移植数は国内最多となっております。
小児末期腎不全に対する治療には、成人同様に透析療法と腎移植という2つの選択肢がありますが、身体成長や精神的発達、社会適応(学校適応)といった小児特有の問題を考慮した場合、腎移植が第1選択 と考えられます。
一方、小児の腎移植治療を専門とする施設 は全国的にも少ないため、当科では全国各地から多くの腎不全患者さんの紹介を受け入れております。本邦の小児腎移植 数は年間90-100例程度ですが、当院では年間15-20例の小児 腎移植を行っております。
また、小児CKDの原因疾患は、60%以上が先天性の腎疾患であり、糖尿病や高血圧による腎硬化症などが原疾患である成人とは異なっています。
特に症例数の多い、先天性腎尿路異常(水腎症、巨大尿管症、異所性尿管瘤等の閉塞性尿路疾患、膀胱尿管逆流症、後部尿道弁などの下部尿路の閉塞性疾患)に対する外科的治療、脊髄髄膜瘤(二分脊椎症)に合併する神 経因性膀胱の管理・治療など、小児泌尿器科的疾患の治療も行っています。さらに、先天性ネフローゼ症候群や多発性嚢胞腎などの先天性腎疾患の管理も行っています。
次に、当科では大田区の学校検尿3次検診に協力をしてお り、地域医療にも貢献しています。血尿・蛋白尿の経過観察、 急性・慢性腎炎およびネフローゼ症候群の診断(腎生検を含 む)や各種治療を行っています。
慢性腎臓病のような慢性疾患の患者さんを診療している小児施設の多くでは、患児が成人に達した後の成人施設への移 行に苦慮する場合も多いのですが、当施設では、小児期から成人後も一貫した管理が可能であり、患者さんには大きなメリットがあると考えています。
小児末期腎不全に対する治療には、成人同様に透析療法と腎移植という2つの選択肢がありますが、身体成長や精神的発達、社会適応(学校適応)といった小児特有の問題を考慮した場合、腎移植が第1選択 と考えられます。
一方、小児の腎移植治療を専門とする施設 は全国的にも少ないため、当科では全国各地から多くの腎不全患者さんの紹介を受け入れております。本邦の小児腎移植 数は年間90-100例程度ですが、当院では年間15-20例の小児 腎移植を行っております。
また、小児CKDの原因疾患は、60%以上が先天性の腎疾患であり、糖尿病や高血圧による腎硬化症などが原疾患である成人とは異なっています。
特に症例数の多い、先天性腎尿路異常(水腎症、巨大尿管症、異所性尿管瘤等の閉塞性尿路疾患、膀胱尿管逆流症、後部尿道弁などの下部尿路の閉塞性疾患)に対する外科的治療、脊髄髄膜瘤(二分脊椎症)に合併する神 経因性膀胱の管理・治療など、小児泌尿器科的疾患の治療も行っています。さらに、先天性ネフローゼ症候群や多発性嚢胞腎などの先天性腎疾患の管理も行っています。
次に、当科では大田区の学校検尿3次検診に協力をしてお り、地域医療にも貢献しています。血尿・蛋白尿の経過観察、 急性・慢性腎炎およびネフローゼ症候群の診断(腎生検を含 む)や各種治療を行っています。
慢性腎臓病のような慢性疾患の患者さんを診療している小児施設の多くでは、患児が成人に達した後の成人施設への移 行に苦慮する場合も多いのですが、当施設では、小児期から成人後も一貫した管理が可能であり、患者さんには大きなメリットがあると考えています。
研究
当科では、以下のような臨床研究を中心に研究を行っており、今後の小児腎移植医療の発展に貢献したいと思っております。
- 腎移植後の成長と性成熟
- 小児におけるABO 血液型不適合腎移植
- 既存抗体陽性例に対する免疫抑制療法
- 腎移植後のウイルス感染と免疫
- 小児腎移植における介護者のQOL変化
- 小児腎移植患者の移植後腎機能の推移
- 小児腎移植患者の移植腎機能評価におけるeGFR推算 式の妥当性の検証
- 小児腎移植における免疫抑制剤の薬物動態に対して腸内細菌叢の多様性がおよぼす影響についての前向き観察研究
地域連携への取組み
小児CKDに対する治療は一生涯にわたり行われる必要があり、腎移植においては手術が無事終了した後も免疫抑制療法を含めた適切な管理が重要となります。また、先天性腎尿路 異常の患児も、手術治療が完了した後、成長に伴って腎機能障害が進行しないかどうかについて長期的な経過観察が必要になります。そのため、退院後の患者さんの管理は、紹介元の先生と密接に連絡を取りながら行っております。
特に腎移植後は定期的な検査目的で1週間程度の入院検査を行っております。(移植後3-4か月、1年、3年、5年、7年、10年、 以後は基本的に外来受診のみとなります。
特に腎移植後は定期的な検査目的で1週間程度の入院検査を行っております。(移植後3-4か月、1年、3年、5年、7年、10年、 以後は基本的に外来受診のみとなります。
紹介時のお願い
小児CKDの治療を目的にご紹介いただいた患者さん、あるいは先天性尿路異常を有する患者さん・ご家族に対して、現在の病状や今後の治療内容について説明するにはかなり時間を要すことから、毎週月曜・金曜の14:00より初診の外来枠を設けております。
予め予約が必要ですので、地域医療支援センター(パートナー)または、当院腎センター外来窓口にご連絡をください。
予め予約が必要ですので、地域医療支援センター(パートナー)または、当院腎センター外来窓口にご連絡をください。
患者様との交流
年に1回を目標に、患者さんとの勉強会および意見交換会を開始し、2019年1月27日(日曜日)に、 「第1回 もっと知りたい小児腎移植」を開催しました。 今後も、社会情勢を勘案しながら、開催したいと考えております。