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ALSクリニックについて

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、発症年齢が主に中年以降で平均生存期間が3-5年と非常に進行が早い病気です。またALSの初発症状出現から診断に至るまでが平均約13ヶ月といわれ、病期に占める期間の割合も高いとされています。ALSの生存期間の短さを考えた場合病気が十分に完成しない早期に診断し、将来起こりうる嚥下、呼吸障害などへの対策を立てることが重要と考えております。一方で気管切開を伴う人工換気療法を行うと10年以上生きることも可能で、“自分の予後を選択できる”という複雑な側面を持つ病気です。こうした人生観をも含めた問題も抱え、従来の月1回程度の外来診療で全てに対処することは不可能に近いと考えALSクリニックを行っております。

ALSクリニックが目指すこと

ALS患者やその家族が一度に同じ場所で、神経内科医やヘルスケアに必要な各種専門家のコンサルティングを受けるようにします。すなわち多職種が集まり患者・介護者を含めベストな治療やケアを目指し実践していきます。
神経内科医、リハビリテーション医、専門看護師、理学療法士、作業療法士、言語療法士、栄養士、ソーシャルワーカーなどが主な構成メンバーで、かかりつけ医(訪問医)、訪問看護師、ケアマネージャーとの連携を行っていきます。入院中などにはこれらのメンバーが一堂に会し、今後のベストな対応を目指し、“多職種ミーティング”を行います。
ALSクリニックが目指すこと

ALSクリニックに受診について

当院にてALSと診断された方が対象です。他院で診断され当院のALSクリニックを受診希望される際は、まずは月曜AMの狩野の外来を紹介状持参で受診してください。

お問い合わせ
脳神経センター外来 (神経内科) 03-3762-4151(代表)

ALS患者さんの診断ならびに入院について

当院ではALSが疑われた際は必ず入院していただき、詳細な検査を経たうえで診断、告知を行っております。そこで今後の治療方針も決めていきます。エダラボン(ラジカット)点滴の治療をそのまま開始することもあります。

筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者登録のお知らせ

筋萎縮性側索硬化症の病態解明と治療法の開発を目指すJaCALSの登録を行っております。ALSと診断され告知されているすべての患者様が対象です。ALSの未来を切り拓くため、JaCALS理念にご賛同いただける患者様のご協力をお待ちしております。

世界のALS治験・研究をリードする「Northeast ALSコンソーシアム(NEALS)」加盟のお知らせ

当科のALSクリニックが米国中心に治験や臨床研究を推進しているNortheast ALS Consortium(NEALS)にアジアで初めて承認されました。NEALSとは基礎研究で得られた知見を、いち早く治験や臨床研究に導くコンソーシアムです。審査では、欧米との医療環境の違いなど多くのハードルがありましたが、2020年12月のNEALSの委員会で無事承認を得ることができました。これまでのJaCALS(日本)に加え、NEALSという世界のALS治験・研究を牽引するコンソーシアムに加わり、より一層ALS克服にむけた治験・臨床研究をグローバルに推進していきます。患者さん、ご家族の皆様のご協力を是非よろしくお願いいたします。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大森病院 脳神経センター(脳神経内科)

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)