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大森病院 東洋医学科

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東洋思想のもつことばの力

 

~苦悩を生き抜き、不退転の意志を強くするには~

艱難汝を玉にす。

孟子 告子章句下

 天が重大な任務をある人に与えようとするときには、必ずまずその人の精神を苦しめ、その筋骨を疲れさせ、その肉体を飢え苦しませ、その行動(することなすこと)を失敗ばかりさせ、そのしようとする意図と食い違うようにさせるものだ。これは天がその人の心を発憤させ、性格を辛抱強くさせ、こうして今までにできなかったこともできるようにするための貴い試練である。いったい、人間は多くの場合、過失があってこそ、はじめてこれを悔い改めるものであり、心に苦しみ思案に余って悩みぬいてこそ、はじめて発奮して立ち上がり、その煩悶や苦悩が顔色にあらわれ、呻き声となって出てくるようになってこそ、はじめて(解決の仕方を)心に悟るものである。

論語 泰伯第八

士は以て弘毅ならぜるべからず。任重くして道遠し、仁を以て己が任と為す。亦重からずや。死して後已む、亦遠からずや。
士は度量が広く意志が強固でなければならない。任務が重く、道は遠いからである。仁を実践していくのを自分の任務とする。何と重いではないか。全力を尽くして死ぬまでことに当たる。何と遠いではないか。