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研究班紹介

循環器班の紹介

循環器班では、先天性心疾患、川崎病、不整脈、心筋症、心筋炎、肺高血圧症など様々な疾患を幅広く診療しております。先天性心疾患には、胎児期に診断され新生児期に緊急手術を要する重篤な心疾患から、乳児期に心雑音などで発見される心室中隔欠損症や、学童期に心電図異常で発見される心房中隔欠損症まで数多く存在しております。当科だけでなく、新生児科や心臓血管外科と連携し、各診療科の垣根を超えた集学的医療を行っており、術前診断から、周術期管理、術後の経過観察まで、同一のスタッフがチーム医療を提供しております。また、動脈管開存や肺動脈弁狭窄に対するカテーテル治療を行っており、良好な治療成績を残しております。川崎病では、治療として大量ガンマグロブリン療法が有効ですが、20%程度がこの治療で改善が得られない難治性の症例があります。このような重症例では、冠動脈瘤を後遺症として残すため、様々な治療戦略が必要となります。当院では、難治例と予想される症例に対するステロイド併用療法や、ステロイドパルス療法やインフリキシマブ療法などの追加治療を行っております。その結果、冠動脈後遺症を認める症例は2%未満であり、これは全国統計よりも良い治療成績を残しております。小児の肺高血圧症は、その多くが先天性心疾患に伴うものですが、当科では特発性および遺伝性の肺動脈性肺高血圧症を数多く診療しております。これらは原因となる基礎疾患がなく、適切な治療を行わなかった場合、診断からの平均生存期間が3年と報告されております。しかし、近年の内科治療の進歩により、5年生存率が90%を超えるようになってきました。その発症率は100万人に2人程度であり、より経験のある施設での治療が望ましいと考えられます。当科では全国の中でも診療患者数が多く、その治療経験が豊富であるため、日本のみならず海外の施設からも紹介を頂いております。この他にも学校検診で発見される不整脈や、心筋炎や心筋症の治療も積極的に行っております。最後に循環器に関する研究としては、臨床研究煮関する国内外の学会発表や論文を毎年報告しております。他にも川崎病や肺高血圧における臨床試験の治験に参加しており、研究面においても、全国の循環器施設との連携を行っております。

血液・腫瘍班

小児白血病と悪性リンパ腫、神経芽腫、横紋筋肉腫などの小児がん、再生不良性貧血、溶血性貧血、血友病などの血液疾患の診断と治療を専門に行っています。新規患者数は年間15-20件で、常時10人以上の血液腫瘍の患者さんを診療しています。日本小児がんグループ(Japan Children's Cancer Group、JCCG)の多施設共同臨床試験に積極的に参加し、また小児外科、脳神経外科、放射線科などと連携をとりながら最新の診療を行っています。
小児がんの治療にあたっては、患者さん一人一人の病状にあわせて、病棟スタッフ、チャイルドライフスペシャリスト、病棟薬剤師などの多職種と連携をとり、きめの細かい診療を心がけています。
研究面では、高橋はJCCGの急性骨髄性白血病(AML)委員として小児AMLの多施設共同臨床試験を計画・遂行しています。また東京小児がん研究グループ(TCCSG)の運営委員として、過去に行われた急性リンパ性白血病の臨床試験のデータ解析を行っています。

羽賀は2015年より「造血と胆汁酸」というテーマでスウェーデンのルンド大学幹細胞研究所と共同研究を行っています。胆汁酸が造血に関与するという新知見になります。2020年は研究の一部が業績としてpublishされ(https://www.toho-u.ac.jp/press/2020_index/2020608-1081.html)ました。更には2020年には科研費も採択され、今後も基礎と臨床の両方の面からアプローチを続けていく予定です。

内分泌班

【診療】

2名の専門医が、約500〜600名の患者さんの診療を担当しています。新患患者さんは10名/月前後、入院患者さんは1〜2名/月前後であり、外来で毎週2〜3名の患者さんのホルモン分泌刺激試験を施行しています。対象疾患は、成長障害、視床下部下垂体疾患、甲状腺疾患、副腎疾患、性腺疾患、副甲状腺疾患、糖尿病など多岐にわたりますが、患者さんの数も多く、内分泌疾患ほぼ全般を経験することが出来ます。新生児科と連携し、新生児期に問題となる症候(外陰部異常、低血糖など)の診療にも当たっています。

【研究】

これまでの研究の一部を示します。他施設との共同研究も多く行っています。
  • 日本人小児標準化骨年齢の作成
  • 骨年齢を用いた成人身長予測法
  • 先天性甲状腺機能低下症の原因となる遺伝子異常
  • 母体のヨード過剰が児の甲状腺機能に及ぼす影響
  • 肺動脈性肺高血圧症患者における甲状腺機能異常
  • 副腎皮質機能低下症患者におけるストレス時のステロイド補充方法
  • ステロイド薬長期投与患者における副腎皮質機能回復時期
etc.

【資格】

当院は日本内分泌学会認定教育施設(小児科)であり、2名の専門医/指導医が在籍するため、当科で内分泌疾患の診療に3年以上従事すれば内分泌専門医試験の受験資格を得ることが出来ます。

アレルギー班

アレルギーグループは、渡邊美砂(講師)、早乙女壮彦(助教)、藤巻有希(助教)、小峰由美子(非常勤医師)、正田八州穂(非常勤医師)でアレルギーの診療、研究を行っています。渡邊は日本アレルギー学会(小児科)の専門医・指導医、早乙女、藤巻、小峰、正田は専門医の資格を有しており、アレルギー外来の担当は渡邊、早乙女の2名です。
診療:小児気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患全般を診療します。気管支喘息では外来受診時にフローボリュームカーブ、NIOX VERO(呼気中一酸化窒素測定器)によるNO測定、モストグラフによる気道抵抗測定、アストグラフ法による気道過敏性検査などの呼吸機能検査を適宜行い、小児気管支喘息治療・管理ガイドラインを遵守して診療します。食物アレルギーでは食物経口負荷試験(入院・外来)、皮膚テストなどを行い、正しい診断に基づいた必要最小限の除去食で、「食べられるようになる」ことを目指した診療を行います。

研究:

  1. 「妊娠後期の母に投与したプロバイオティクスによる児のアレルギー疾患発症予防効果」
    2009年よりタカナシ乳業研究所と共同研究を行っています。妊娠後期の妊婦に特定保健用食品であるプロバイオティクスヨーグルトを1日1回出産まで摂取させる介入研究で、出生した児の便中細菌叢、菌数、菌種数、3歳までのアレルギー疾患の有無などを検討します。
  2. 「低アレルゲン化魚だしを用いた魚アレルギーに対する治療の開発-多施設共同ランダム化プラセボ比較試験-」
    以前より魚アレルギーの症例が多く、「魚介類アレルギー研究会」に属し他施設の先生方とディスカッションをしていました。現在は藤田医科大学が中心となって行っている臨床研究に参加して、重症魚アレルギー児の予後改善に向けた前方視的な研究を行っています。
  3. 「即時型食物アレルギー調査」、「救急医療機関におけるアナフィラキシー患者の実態調査」、「小児喘息重症度分布と治療の経年推移に関する多施設調査」
    当大学は東京区南部の救急医療を担っているため、アナフィラキシーや気管支喘息の救急受診者も多いため、これらの疫学調査・研究に参加・協力しています。
  4. その他
    「新生児-乳児消化管アレルギーの診療、研究」、「呼吸機能からみた肺動脈性肺高血圧患者の呼吸機能メカニクス」、「MostgraphのR5値からみた小児喘息患者の臨床像」「呼気中一酸化窒素(FeNO)と%V50で分類した喘息児の特徴と呼吸機能の変化」「小児喘息患者の肥満度と呼気NO値、呼吸機能の関係」「消化器症状が誘発される鶏卵アレルギー患者の予後」など、各人が興味を持った分野での臨床研究を積極的に行っています。

教育:

当科は日本アレルギー学会の教育認定施設であるため、当科で診療・研修を行うことでアレルギー専門医(小児科)試験の受験資格が得られます。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大森病院 小児科学講座

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)