対象疾患
顔や手足の先天異常：唇裂口蓋裂（しんれつこうがいれつ）、小耳症、眼瞼下垂、多指（趾）症、合指（趾）症など
多職種スタッフ（医師、看護師、理学療法師、保健師など）によるチーム医療を実践し、最新知見を導入した手術を行います。また、術後も関連各科により長期にフォローします。
躯幹の先天異常：胸郭変形（漏斗胸・鳩胸）、髄膜瘤、臍ヘルニアなど
短い皮膚切開による内視鏡手術を併用し、患者さんの身体に負担の少ない手術を目指しています。漏斗胸ではNuss（ナス）法などの治療を行っています。
母斑・血管腫などの色素異常、良性腫瘍
適応症例にはレーザー治療を行います。切除術では、きずあとを残さない手技を心がけています。
外傷（けが）や熱傷（やけど）、顔面・四肢外傷による皮膚欠損や損傷
植皮、皮弁移行術、組織を拡張するティッシュ・エキスパンション法などで治療を行います。周りの皮膚との調和を考慮し、きずあとが目立たないように工夫します。
顔面骨骨折や顔面の組織欠損・変形
プレートによる骨固定や骨付皮弁、人工骨などを用いた硬組織再建を行い、良好な成績を得ています。
瘢痕拘縮・ケロイド・肥厚性瘢痕
薬物療法やZ形成術・皮弁移行術などの手術療法を併用し、機能・整容両面での改善を図ります。
皮膚軟部組織悪性腫瘍およびそれに関連する再建
顔面では分節理論に基づく皮弁移植で、頭頸部領域では遊離皮弁を中心に、四肢では患肢温存を目指した基本原則を元に、広範切除と一期（二期）的再建を行い、機能・整容両面に質の高い医療提供を目指しています。
乳がん切除後の乳房再建は、一次一期再建から二次二期再建まですべてに対応する治療を、乳腺外科と連携して行っています。
乳がん切除後の乳房再建は、一次一期再建から二次二期再建まですべてに対応する治療を、乳腺外科と連携して行っています。
顔面神経麻痺
静的・動的再建を行い、より自然な表情の獲得を目指します。
褥瘡（床ずれ）、難治性潰瘍（治りにくいきずや組織欠損）
保存的治療に抵抗性を示す症例では筋膜皮弁などで再建し、早期離床、QOLの向上を図ります。家族や医療従事者への指導により再発予防にも努めています。下肢虚血に起因する症例では関連診療科と協力し、血管拡張術や血管バイパス術なども考慮したフットケア・フットウェア管理を行います。
シミや眼瞼下垂などの加齢性変化
シミやまぶたの垂れ下がり（眼瞼下垂）など、加齢に関連した美容皮膚外科領域の症例も年々増加傾向を示しています。身体にやさしくより良いQOLを目指した手術やレーザー治療、薬物療法を併用し、意欲的に臨床・先端的研究に取り組んでいます。
