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福屋吉史医員のSNRIによる薬剤性パーキンソニズムに関する症例報告が、Psychiatry Research Case Reportsに掲載されました。

福屋吉史医員のSNRIによる薬剤性パーキンソニズムに関する症例報告が、Psychiatry Research Case Reportsに掲載されました。

当科レジデントである福屋吉史医師の、抗うつ薬SNRIによる薬剤性パーキンソニズムに関する症例報告が、国際誌Psychiatry Research Case Reportsに掲載されました。

 論文:

Yoshifumi Fukuya, Tomoyuki Funatogawa, Anna Inoue, Taiju Yamaguchi, Naoyuki Katagiri, Takahiro Nemoto*: Parkinsonism induced by duloxetine in a patient with schizoaffective disorder: A case report. Psychiatry Research Case Reports, Volume 1, Issue 1, 100004.

*: Corresponding author

 論文リンク:

https://doi.org/10.1016/j.psycr.2022.100004

 発表要旨:

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)はうつ病や不安障害に対して用いられるが、その中でデュロキセチンは、神経疼痛障害に対する効果が報告され、内科や外科でも使用されるようになってきている。今回、我々はデュロキセチンによるパーキンソニズムを呈した症例を経験したので報告した。症例は統合失調感情障害の40歳男性で、デュロキセチン60/日の5週間後頃からパーキンソニズムを認めるようになり、当院に入院した。血液および画像検査では異常を認めなかった。被疑薬としてデュロキセチンを疑い、内服を中止してから症状は徐々に改善し、30日後には認めなくなった。これまでにSNRIでパーキンソニズムを生じた症例報告は殆どない。本症例では、パーキンソニズムに対する特異的な治療を行うことなく、可逆的な改善を得ることが出来た。各種検査による評価は、症状に対する治療方針や予後を見立てる上で重要であると考えられた。