東邦大学初の社会連携講座として「社会実装精神医学講座」を開設しました。
2023年4月1日
東邦大学初の社会連携講座として「社会実装精神医学講座」を開設しました。
メンタルヘルスに関わる早期相談・支援サービスを地域に導入し、その普及を促すことを目的に、令和元年度から令和4年度まで4年間にわたり、厚生労働科学研究事業として地域で様々な活動を行ってきました(MEICISプロジェクト)。足立区(大都市部)、秋田県(地方)、所沢市(都市近郊)、大田区・京浜地区(多文化・広域生活圏)、そして令和4年からは川口市の受託事業を加えた5つのモデル地域を設定し、それぞれの地域特性を考慮した取り組みを続けてきました。
日本が世界に先んじて迎えつつある「少産多死」時代を考えれば、地域包括ケアシステムの構築は迅速を要します。しかし、研究が役立つまでには17年かかり、実際に活用できる成果も14%にとどまるといわれます。こうした課題を乗り越え、地域社会におけるメンタルヘルスの促進と不調時の早期相談・支援を可能にするシステムとサービスの「社会実装」を目指し、この度日本生命保険相互会社と共同研究契約を結び、東邦大学初の社会連携講座として「東邦大学医学部 社会実装精神医学講座」を本日付で開設致しました。
研究のみならず地域における実践を重視し、本邦におけるメンタルヘルスの向上と「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて力を尽くして参ります。ご支援の程どうぞよろしくお願い申し上げます。
東邦大学医学部
精神神経医学講座/社会実装精神医学講座
教授 根本隆洋