診療科挨拶

2つの特殊部門と先進技術で分野をリード
高いリサーチマインドを保ち、8割が博士号を取得

循環器内科【教授】池田 隆徳

2つの特殊部門を併設する数少ない循環器内科

この地では、大正14年に東邦大学の前身である帝国女子医学専門学校が創設された当時から循環器診療が行われてきました。大森病院循環器内科となった現在は、科内に6つのグループを置き、領域内のあらゆる疾患を網羅的に診療しています。それに加え、心血管インターベンション部と不整脈センターを特殊部門として設置しています。1施設に両方の特殊部門があるケースは創設当時は日本初、現在でも数少ない事例で当科の大きな特徴となっています。それにともない専門医資格を持つ医師の数も多く、若手医師が研鑽を積むには格好の場だと自負しています。

最先端の治療、最先端の器具に触れられる環境

「ここでできない治療はない」となるようなスタンスで、新しい治療技術や設備の導入にも積極的に取り組んでいますし、新しい薬剤の治験も行っています。血管インターベンションで言えばTAVI(経カテーテル的大動脈弁留置術)も導入し弁膜症のカテーテル治療も行っていますし、不整脈の分野ではWATCHMANなどの高度な埋め込み型デバイスが導入済みです。一般部門では心不全治療に注力し、FFRCTを用いた低侵襲な治療なども行われています。そういった最先端の治療法や器具に触れる機会があるのも当科の魅力ではないかと思います。

リサーチマインドを持つ医師を。8割が大学院に

大学病院であることから、リサーチマインドを忘れてはいけないという思いが根幹にあり、数多くの英文論文を執筆していますし、国内外の関連学会に演題を出して発表しています。そういった環境にあって、当医局は大学院生の数が東邦大でもトップクラスで、医局員のおよそ8割が大学院に進み学位を取得しています。入局してすぐに行く人もいれば、数年経ってから進学する人もいるなど時期は個々人のプランと相談しながら決めていきます。人それぞれに考え方があるので強制はしていませんが、大学院に行かないにしてもリサーチマインドの意識は高く持ってほしいと思っています。

オーバーラップ期間を作り、最短で専門医資格を

若手医師の育成においては、関連病院が多いことも特徴と言えます。特に関東圏の公的病院が多く、引っ越しをすることなくそういった施設での出張研修を行うことが可能です。また、通常最初の3年間で内科一般の研修を行いますが、3年目はできるだけ循環器を中心に研修できるカリキュラムを組んでいますので、最短の場合は6年目に内科専門医、8年目に循環器内科専門医を取得できるようになっています。
当科は、他施設の循環器内科と比べても女性医師が多いのも特徴で、子育て中の医師もいます。大学の制度を利用しながら、キャリアを継続することが可能です。