初期研修の感想

初期研修受けた研修医からの感想

研修医Aから

私は初期研修の2年目の選択研修期間6ヶ月のうち3ヶ月間、大森病院脳神経外科を選択し研修しました。脳神経外科を選択したのはもともと脳神経(特に脳血管障害)に興味があったからということと、他に研修医が研修していなかったため、いろいろと手技などの機会が他の科に比べて多いだろうと考えたからです。

研修の内容としては主に手術、検査業務(脳血管撮影) 、病棟業務(回診、処置)、当直業務、カンファレンスでの発表などでした。 
手術は年間約350件あり、脳腫瘍から血管障害の手術、また、血管内手術とバリエーションも豊富です。興味のある手術などでは他の業務に優先して参加することが出来ました。また、指導医の下で執刀した手術も3ヶ月で20件以上になりました。はじめは慢性硬膜下血腫の穿頭術から3ヶ月目には急性硬膜外血腫除去術まで行いました。助手として急性硬膜下血腫除去、開頭血腫除去術などまで行うことが出来ました。
脳血管撮影も50件近く経験できましたし、血管内治療では助手として参加できました。
 
病棟では指導医と一緒に受け持ち患者をまかされ、診察、処置を担当しました。また、気管切開術やスパイナルドレナージ挿入術、CV挿入、ルンバールなどの機会にも恵まれて習熟することができました。 
カンファレンスでは自分の執刀した手術のプレゼンテーション、勉強会での発表などを担当しました。
 
当直は上級医について救急外来業務、病棟業務、緊急手術などに参加し、自分の希望で当直日以外に緊急手術症例があれば参加させてもらいました。 
非常に中身の濃い3ヶ月で、今まで研修してきた科に比べて忙しくはありましたが充実した研修期間を過ごすことが出来、スキルアップできたと思います。また、時間のあるときは食事会など、仕事以外にも充実していました。
脳神経外科に興味もある人はもちろん、内科に進もうと考えている人も色々と経験できるチャンスはかなり多く、先生たちも親切に指導してくれます。やる気があって様々なことに興味をもてる人であれば充実した研修を出来る医局だと思いました。

研修医Bから

初期研修では漠然と頭部画像が好きで神経系の診療科に進みたいと思っていましたが、主に神経内科を考えており脳外科は全く選択肢に入れていませんでした。神経内科に進むにしても脳外科を研修しておくのは大切だと思い初期研修2年目の12月-1月で最後の選択期間2ヶ月間を脳外科で研修させて頂くこととなりました。

脳外科研修で経験できたことは非常に多く、病棟業務では気管切開術、スパイナルドレナージ挿入術、ルンバール等の処置を経験し、手術では慢性硬膜下血腫の穿頭ドレナージ術、前角からの脳室穿刺、頭蓋骨形成術、緊急手術の開閉頭などに参加させて頂き、時としてoperatorとして経験することができました。また医局の雰囲気も良く、医局員の先生方は皆人間味あふれる楽しい先生ばかりで、楽しく充実した研修期間を送ることができました。

実際に後期レジデントを選択するに際し内科にするか、外科にするか、または精神科にするのか最後まで本当に迷いました。「何に一番興味があるのか」「10年後にどうなっているか考えて見たほうが良い」等沢山のアドバイスを頂きましたが結局どの診療科も魅力的で決めきれずにいました。最終的に一番やり甲斐を感じ、尊敬できる先生がいらっしゃる脳外科を選択しました。入局して2ヶ月になりますが、今では迷いも吹っ切れて緊急手術が待ち遠しくて堪りません。恐らく内科にするか、外科にするか自分の進路迷われている研修医の先生方は沢山いると思います。日本3大死因の一つである脳血管疾患の最重症を扱う脳外科で研修することは内科外科問わず今後どの診療科を選択することになっても必ず役に立ち非常に充実した研修期間を過ごせるはずです。やる気があって興味のある方は是非脳外科での研修をおすすめします。

研修医Cから

私は研修医の頃、入局は内科を考えていましたが、選択研修期間のうち2ヶ月間を脳神経外科で研修し、入局先決定の期限ギリギリまで迷った末、大森病院脳神経外科への入局を選択しました。
私が脳神経外科での研修・入局を経て感じたこと、考えたことをお伝えできればと思います。

内科系志望のDr.へ

日本三大死因の第3位に脳血管障害が位置しています。内科当直のなかで、頭痛などを主訴として来られた患者がクモ膜下出血だった、という経験のある方も多いと思います。脳神経外科を研修することで、このような場合、脳外科に繋ぐまでの検査・治療をどのように行うかを学ぶことが出来ます。初期対応が出来るということは、今後の当直に役立つこと間違いなしです。また、脳神経外科ではICUに入る患者が少なくありません。循環・呼吸動態の管理、人工呼吸器の設定やウィーニングの仕方など、内科に行っても必要となる経験を積むことができます。私を含め、若手3世代がもともと内科志望から脳神経外科への入局を決めており、内科系志望者にとっても遣り甲斐があり、楽しめる研修である何よりの証拠かと思います。

外科系志望のDr.へ

研修する前までは、脳神経外科や循環器外科は10年近く経つまでは術野の端に居て見て学ぶだけ、執刀は出来ないものと思っていました。しかし大森病院の脳外科では、様々な手技・手術に参加することが出来ます。研修の時から、手技としては気管挿管、気管切開術、CV挿入、ルンバール、スパイナルドレナージ挿入、脳血管撮影検査を経験出来ます。手術としては慢性硬膜下血腫の穿頭洗浄ドレナージ術、脳室穿刺、VP shunt、頭蓋骨形成術、各手術での開閉頭を行うことが出来、研修医によっては急性硬膜外血腫の血腫除去術まで行える人もいます。脳神経外科を考えているにせよいないにせよ、多くの経験をしたい方には自信を持って当科での研修をお薦めします。

大森病院脳神経外科について

手術件数は約350件あり、脳腫瘍摘出術、頭蓋底外科手術、頭部外傷、血管障害、血管内治療、定位脳放射線治療とバリエーション豊かです。医局の雰囲気も非常によく、若手から10年目以上の先生まで、真面目なカンファレンスや相談は勿論、和気あいあいとした雑談もとても楽しいです。私は卒業大学は東邦大学でなく、研修病院は大森病院ではありませんでしたが、入局直後から非常に楽しく仕事をさせていただいています。東邦大学・大森病院の研修医の先生は勿論のこと、他大学・他病院の研修医の先生方にも、是非研修・入局して頂きたいと思います。
2年間という研修期間の中で、更に様々な科を選択出来る期間もあり、どの科を研修するか、将来どの科に入局するか、迷うことは多いと思います。この文章が先生方の研修先を決める上で参考になれば幸いです。そして、皆さんの大森病院脳神経外科での研修を、心よりお待ちしております!