口腔外科

診療科紹介
関谷 秀樹

ごあいさつ

本院口腔外科は、35年の歴史を通し地域医療の一翼を担ってまいりました。本院の基本理念「患者さんに優しく安全で質の高い医療」の実践にさまざまな取り組みを行っています。

苦痛のない治療
当然ながら「優しい医療」の代表的な課題は痛み・不安など苦痛の削減です。医学的な処置のいくつかは苦痛をともなうことが避けられないのも実情ですが、各種鎮静法の併用や、たとえ小手術であってもご要望があれば全身麻酔を積極的に導入しています。口腔内に恐怖感がおありの方はご遠慮なくご相談ください。
また口腔外科特有の治療に「顎間固定」という、上下の顎を繋いで何週間か口を固定する手法があります。顎の骨折や、うけ口等の顎変形症手術では、仕上がり精度のためどうしても必要な手法ですが、当然、この期間中は咀嚼不能で、一般には鼻から胃に管を通す経管栄養法が多用されてきました。当科では、原則として顎間固定期間を一週間(当然、入院期間も一週間内外)、この間の栄養法を経口濃厚流動食と定め、苦痛を伴う経管栄養法を要さず、社会復帰の早い手術に努めています。

QOLの低下を極力抑える努力
今日の高齢化社会では悪性腫瘍も頻度が高く、年齢が上がるほど根治性とQOL確保の狭間で熱慮を要します。従来の放射線治療や手術の他、化学療法の超選択的動脈内注射、他施設の協力を得た組織内照射や陽子線治療など、QOLと機能の温存を重視した選択肢を可能な限り提供しインフォームドコンセントに努めています。

安全な医療環境
紙数から具体的な説明は困難ですが、病院内感染予防対策には、今日の一般的な医療機関にはみられない、当科独自の厳格な対策を設定しています。

関谷 秀樹

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