診療方針

体系、理論を重視し、すべての医師が意見を出し合う

東洋医学、特に漢方は古来から師弟関係が強い世界で、弟子は師匠の治療を学ぶことが当たり前でした。しかし、当医局では「俺の治療を学べ」というのではなく、体系立った東洋医学を学びながら、いろいろな先生の治療を活用して深めていこうという考えが伝統的に根付いています。東洋医学の理論や根拠を尊重し、1年目の医師であれ10年目の医師であれ、理性的に意見を出し合い、権威に走ることなくそれぞれの感性を高めていくことを大切にしています。そのため、医局カンファレンスを重視し、フラットな形でのディスカッションが行われています。

2つの言語の中に生きる、奥深い領域

私たちは西洋医学と東洋医学、2つの言語の中に生きているような感覚で、それを翻訳しながらどちらの立場にも振れ過ぎないようにしています。西洋医学では数値化できること、再現性のある現象を広げてきていますが、人間の体には分からない部分も多く、その辺りのヒントを提示できる分野なのが東洋医学です。
不調な人を相手に、薬などを使うことなくどうしたら健康になれるのか、という知恵を出せるのは東洋医学科医だけだと思います。深めていけばきりはなく、やればやるほど面白い領域ですので、高いモチベーションのある方にはぜひ入局していただければと思います。