教育・研修

コースの特徴

東邦大学医療センタ-大森病院 呼吸器センタ-外科での後期臨床研修は、以下の特徴があります。

  1. 研修の目的は、世界的に通用する呼吸器外科医の育成です。
  2. 外科研修は、早期から多くの症例を経験することで外科医としての感覚が備わり、その後の成長に大きく影響します。当科では、そのことを念頭に、早期から数多くの大きな手術を経験できるようシステムを構築し、患者様のためになる社会的貢献度の高いAcademic Surgeonの育成を目的としています。
  3. 呼吸器外科に関しては、肺癌を中心とした診断、手術手技、術後管理、術後補助療法、薬物療法はもちろん、炎症性疾患、重症筋無力症・胸腺腫、悪性中皮腫、気道狭窄、気胸を中心とした嚢胞性肺疾患など、呼吸器外科医として万遍なく基本から応用まで、研修できます。
  4. 早い時期から、術者として大きな手術も経験することができるよう、責任を持つ研修システムを有し、医師として、生涯にわたって患者様の信頼を得ながら活躍できるように責任感のある医師となるための研修を行っています。
  5. 呼吸器外科のみならず、消化器外科、内分泌外科、小児外科、心臓血管外科など外科として必要な領域を研修し、外科医として幅広い知識をつけ、外科専門医、呼吸器外科専門医を最短で取得し、さらにキャリアアップする体制を整えます。 また希望者は呼吸器内科や病院病理科での短期研修も可能です。
  6. 院外の大規模専門病院とも連携しており、短期間研修することにより、さらに知識を深め、各専門分野に広い人脈を築くことが可能です。
  7. 東邦大学医療センター大森病院の救命センターのスタッフとして、呼吸器センター外科から後期研修の一環としてローテーションを行っています。胸部外傷の治療や、特に呼吸器関連の集中治療についての知識の習得を目標にしています。希望者は救急専門医も取得可能です。
  8. リサーチミーティングを通して、研究倫理、研究方法、論文作成方法を学び、誰でも英文論文を作成できるようになります。学位取得はもちろん、現在は、レジデントを含めたスタッフ全員が、掲載済みもしくは投稿済みの英文論文を有しています。

以上の点が当科の研修の特徴です。医師として責任を持ち、生涯にわたって周囲の信頼を得ながら活躍できるように教育システムを組んでおり、そのことをスタッフ全員が共通の認識として共有しています。
大学病院であるから経験症例が少ないのでは?などと心配することは全くありません。ぜひ一度自分の目で見てみてください。当科のスタッフの生き生きとした姿がすべてを物語っています。

後期研修カリキュラム

【1年目~3年目】

病院名・診療科

東邦大学医療センター大森病院
外科ローテーション

研修期間

3年

習得内容

外科専門医取得に必要な一般外科(外科学総論、基本手術手技および一般外科診療に必要な外科診療技術)と外科サブスペシャリティを習得する。そのため、小児外科(3ヶ月)、乳腺内分泌外科(3ヶ月)、心臓血管外科(6ヶ月)、呼吸器外科(12ヶ月)、消化器外科・総合診療外科(12ヶ月)の院内研修を行います。この期間で外科専門医試験資格に必要な症例数、業績の習得ができます。卒後満5年での外科専門医取得を目指します。

【4年目~6年目】

病院名・診療科

東邦大学医療センター大森病院 呼吸器外科~大学院、関連施設、海外留学

研修期間

3年

習得内容

4年目からは、呼吸器外科専任となりスタッフ指導のもとで多くの手術例を手がけることになります。呼吸器外科医としての基本的な手術を術者として数多く、指導医の元で経験します。さらに呼吸器外科専門医取得のための必要症例数を術者、助手として経験するとともに、呼吸器外科学の知識を広く、深く習得します。

この頃になると、自分で進む方向が定まってくる場合があります。学位取得、海外留学、専門病院での研修などです。当施設では、そのような希望にも広くこたえられる研究組織と関連施設を有しています。したがって、適宜、希望を聞きながら方向性を見つけていきます。 いずれにしても、この時期の目標は、独り立ちするために呼吸器外科専門医を早期に取得することを目標とします。

さらに呼吸器外科の基礎となる肺癌外科、がんの集学的治療を中心とした研修を目的として、主要教育施設に2年間出張して、他施設での医療や臨床研究グループの一員となり、経験を深めることも可能です。

【7年目以降】

呼吸器外科専門医取得後、標準的な手術よりも難易度の高い手術(気管支形成術、肺動脈形成術、胸膜肺全摘術など)を術者として経験し、指導者としての修練を開始します。学位未取得の場合には、大学院入学もしくは論文による学位取得を目指します。学位取得後は、手術の技能が高く一定の業績を有し、後輩に対する指導力が評価されれば講師となり、その後はさらにキャリアアップを目指し診療、教育、研究に従事します。

【後期研修内容詳細】

後期研修内容詳細【印刷用】