教育・研修

基本的に大森病院新生児科勤務2年は助教の指導のもと受け持ち医となります。卒後4~5年で、小児科から新生児医療の基礎を学びます。特に、産婦人科の研修は必須とし出生前からの周産期医療を体験します。この間に希望により、院内小児医療センターでの研修により、小児外科、小児心臓外科、小児脳外科を含めた外科領域の研修も可能です。研修終了後(卒後6年)で小児科専門医の受験をします。また、教育関連病院(新生児専門医研修認定施設)、関連病院小児科における研修(出向)で大学病院とは異なった周産期医療や小児保健の経験を積みます。大学なので、学生実習にも関わります。教育することで身につく知識や手技も多いです。

周産期人材育成推進室

教育の概要

学部

新生児学は小児科学の一部であると共に産婦人科学との関連も深く、胎児期から診察できる小児科医は新生児科医を置いてありません。したがって、M4での臨床医学教育では産婦人科と小児科の双方で新生児学を学ぶ機会があります。小児科学講座では新生児学を担当しますが、新生児疾患は多岐に及ぶため、臓器別に分類できる診療科ではなく、すべての臓器別疾患を扱います。産婦人科に留まらず心臓外科や小児外科、脳外科、眼科など外科系の知識とも連動することを銘記する必要があります。また、健康な新生児・乳幼児に関する生理は小児科学すべての基本となりますが、これも新生児学として学びます。
M5での臨床実習においては病棟(NICU,GCU)といった、周産期センターならではの診療を実施体験します。患児を愛護的に診察したうえで、抱える疾患や病態について考察しレポートにまとめます。決して画一的ではない病態を把握するには応用が必要ですが、基本を十分に把握することで対応できる能力を身につけます。
また、M3では選択実習として「赤ちゃんを巡るこころとからだ」があり、より早期に周産期医療を様々な角度から学ぶ機会があります。新生児科医、小児科医、産科医、心療内科医、臨床心理士など科を跨いだ横断的な講義であり、知識だけでなく、社会学的な意識を持って医療を見つめる良い機会となります。

大学院

新生児学は小児科学、産婦人科学、胎児医学、集中治療医学のほか、心理学、社会学といった様々な分野の知識及び技術が必要とされます。近年のこの領域における医療知識・技術の進歩やこれを取り巻く社会情勢の変革は著しく、研究対象やテーマもこれに追従できるよう時代に即した内容でなくてはなりません。研究に当たっては日常診療から派生する様々な疑問がその第一歩であり、日頃より、洞察力を養い論理的に解決する習慣を身につける心構えが必要です。症例検討を進展させ、指導のもとに症例報告と論文作成をします。症例に始まり症例に終わるのが臨床ですので、個々の症例の追求は中途半端であってはいけません。その上で病因の解明や診療に役立つ研究テーマを自ら案出し、指導を受けます。そのために学内または学外の医療機関・研究機関での研究が必要な場合は、指導責任者と協議して研修期間内にその研修に従事します。新生児学では、臓器別ではなく新生児疾患や新生児医療全般に関する知識が要求されるので、研究テーマが新生児学全般から見た場合、どのような位置づけになるのかを広い見地から見ることができる幅広いバックボーンを持たなければなりません。

研修先病院

主な国内研修先病院

その他の国内/国外の研修病院については相談に乗ります。

主な研修受け入れ病院(実績)