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対象疾患

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(male hypogonadotropic hypogonadism; MHH)

 視床下部または下垂体の機能低下により精巣へのゴナドトロピン(LHおよびFSH)刺激が低下することにより、精子形成とテストステロン産生が低下する病態です。思春期前に発症すると、声変わり、陰毛発育や体型の変化といった二次性徴の欠落が認められます。FSHが分泌されないので、無精子症を来たします。

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の頻度

 平成27年度の全国調査によると、男性不妊症患者の約1%がMHHでした。頻度は高くない疾患です。

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の原因

先天性:
遺伝子異常を伴う症例も多く、特に嗅覚異常を伴うカルマン症候群があります。

後天性:
脳外科手術、下垂体炎、過度の運動やダイエットなどが原因でMHHを起こすことがあります。

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の検査および診断

 ホルモン検査を施行し、FSH、LH、テストステロンが検出限界以下の低値であることが特徴です。MHHを疑った場合は、頭部MRIを施行し頭蓋内病変の精査を行います。MHHの診断には、GnRHテスト、hCGテストを行います。

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の治療

 hCG製剤とrecombinant human FSH (r-hFSH)製剤を注射にて投与します。hCG製剤を投与することで、テストステロン分泌が精巣から行われ、外陰部や外性器の発育を促します。また、r-hFSH製剤により、精子形成が行われ、精液中に精子が認められる症例が多く、自然妊娠も期待できるほど造精機能が回復する症例もあります。なお、特定疾患治療研究事業による補助制度で治療費の負担が軽減されます。

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