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陰茎弯曲症とペロニー病

陰茎弯曲症

 陰茎が勃起した時に、弯曲している状態を指します。軽度な弯曲は問題ありませんが、高度の場合は、性交障害となります。原因は、陰茎海綿体の発育不良や、陰茎海綿体白膜の一部や周囲組織が瘢痕様に硬くなると、硬い部分の伸展性が失われ陰茎弯曲症となります。勃起状態でないと診断できないため、自宅で勃起状態の陰茎の写真を側面や上方から撮影し持参してもらいます。性交障害がある場合は手術適応となります。しかし、陰茎形成手術は保険適用ではないため自費診療となり高額となります。

ペロニー病
 ペロニー病は、陰茎海綿体白膜に線維性硬結が形成される良性疾患で、原因不明です。勃起時疼痛、硬結の触知、勃起時の陰茎弯曲などにより、性交障害の原因となります。発症頻度は、約2~8.9%で白色人種に多いと言われています。また、手足の拘縮を併発する場合もあります。診察にて、陰茎の硬結部位を触知することができます。自宅で勃起状態の陰茎の写真を側面や上方から撮影し持参してもらいます。治療の第一選択は保存療法であり、ケロイドや肥厚性瘢痕の治療に用いるトラニラストやビタミンEを用いて、約1年は投与します。疼痛が強い場合は、ステロイドとブビバカインを混ぜたものを陰茎に注射します。1年以上の保存療法で効果がなく、性交障害がある場合は手術適応となります。しかし、陰茎形成手術は保険適用ではないため自費診療となり高額となります。

持続勃起症

 持続勃起症は、性的刺激・性的興奮とは無関係に勃起状態が4時間以上に渡り持続している状態を指します。

分類
  1. 虚血性持続勃起症
    陰茎海綿体からの血液流出が障害され、疼痛を伴う完全勃起状態が特徴です。緊急処置が必要となります。原因は、PGE1の陰茎海綿体注射、過量のPDE5阻害薬の内服、向精神薬、白血病などがあります。
  2. 非虚血性持続勃起症
    海綿体動脈の破綻によって陰茎海綿体へ動脈血が流入増加し、不完全勃起状態が特徴です。会陰部打撲が原因として起こります。緊急処置は必要ありません。
診断
 問診にて、虚血性または非虚血性は推測できます。確定診断として、陰茎海綿体内血液ガス分析を行います。虚血性では、二酸化炭素分圧の上昇・酸素分圧の低下がみられ、非虚血性では、酸素分圧の上昇・二酸化炭素分圧の低下がみられます。また、非虚血性持続勃起症は会陰部にエコーを行い、カラードップラーで海綿体動脈の破綻による血液の乱流が観察できます。

治療
 緊急処置が必要な虚血性持続勃起症では、フェニレフリン(ネオシネジンⓇ)1mgを生理食塩水9mlで溶解し、全量10mlとして1mlずつを陰茎根部に注射します。改善がない場合は、外科的処置による脱血が必要です。当院では、Tシャント術を行います。非虚血性持続勃起症は、自然に軽快することが多いので多くは経過観察とします。

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