時田先生の論文
2025年11月11日時田先生の論文「Real-world effectiveness and lung abnormalities associated with amikacin liposome inhalation suspension」が 「Respiratory Medicine」に掲載されました。
抄録
背景:ガイドラインでは、難治性MAC-PD患者に対するアミカシンリポソーム吸入懸濁液(ALIS)の追加投与を推奨している。しかし、培養転換に影響を与える因子や、ALIS関連有害事象、特にALIS関連肺異常(ALIS-RLA)の管理に関する知見は依然として不十分である。
方法:2021年8月から2023年9月までにALISを投与された難治性MAC-PD患者87例を対象とした2施設共同のレトロスペクティブコホート研究である。難治性MAC-PDは、ガイドラインに基づく治療を6か月以上実施しても喀痰培養転換が達成されない場合と定義した。医療記録から得られたデータに基づき、76例で有害事象を評価し、49例で治療成績を評価した。
結果:喀痰培養転換率は28.6%であった。予後不良因子として、体格指数(BMI)18.5
kg/m²未満(調整オッズ比[aOR]0.07、95%信頼区間[CI]0.02-0.35)および空洞の有無(aOR 0.02、95%CI
0.002-0.18)が認められた。培養転換を達成した患者は、MAC-PD治療開始からALIS投与までの期間が短かった。最も頻度の高い有害事象は発声障害であり、53.9%に発生した。ALIS-RLAsは82.1%で観察された:53例(79.1%)は多発結節性パターン、18例(26.9%)は組織化肺炎パターン、1例(1.5%)はびまん性肺胞パターン、別の1例(1.5%)は過敏性肺炎パターンを示した。ALIS-RLAsを認めた患者のうち、92.7%は無症状であり、85.5%はALISを継続できた。
結論:著明な進行前にALISを開始することが重要である。患者の82.1%でALIS-RLAsが認められたものの、無症状例ではALISの中止は不要と考えられる。
文責:鹿子木 拓海
投稿者:スタッフ
カテゴリー:原著論文


