言語聴覚療法 (Speech Therapy:ST)
言語聴覚療法(speech and language therapy:ST)とは、さまざまな疾患によって生じた、話しにくさ・飲み込みにくさ・脳に障害のある患者さんを対象としたリハビリテーション治療です。話にくさとは、言葉が思い出せないことや適した言葉が出ないなどの失語症、呂律が回りにくく口が動かしにくいなどの構音障害があります。飲み込みにくさには、むせこみ易い摂食嚥下障害があります。脳の機能障害には忘れやすさや集中できないことなどの高次脳機能障害があります。このような症状に対して適切な検査と評価を行い、その患者さんに合った訓練プログラムを立案して、実施します。この中でも摂食嚥下障害に対しては機能に合わせて、直接的(食べ物を使用する)もしくは間接的(食べ物を使用しない)な練習方法を実施します。また、嚥下チームと連携して、多職種と情報を共有しながら、患者さんの能力を引き出し、よりその人らしい自立した生活ができるように取り組んでいます。
対象疾患
脳梗塞や脳出血、頭部外傷などの脳血管疾患、誤嚥性肺炎などの呼吸器疾患、筋萎縮性側索硬化症やパーキンソン病などの神経筋疾患、舌や咽頭などの悪性腫瘍など、さまざまな疾患の発症直後や術後早期の急性期を中心にリハビリテーション医療を実施しています。