瓜田教授が「NHKためしてガッテン」(11/18)に出演しました。
11月18日(水)午後8時00分~8時43分「慢性の下痢」というテーマで瓜田教授が「ユルいおなかの新犯人!下痢ピンチ解決SP」に出演しました。
11月18日に「ためしてガッテン」で放映された慢性下痢について少し詳しいお話をお届けします。
下痢はどなたでも経験する症状であり、総合診療科にも多くの患者さんが来てくれます。多くは急性の下痢で、ウイルスや細菌などの感染症です。ところが、慢性下痢を訴える場合も少なくありません。
もっとも注意が必要な慢性下痢は、潰瘍性大腸炎やクローン病など、非特異性炎症性腸疾患といわれるもので、難病に指定され、特殊な治療が必要になります。とくに血便、発熱を伴う場合には、これらを疑って大腸内視鏡を行うことになります。大腸内視鏡で異常がみつかれば、診断は容易ですが、異常がない場合には、過敏性腸症候群と診断されて、いろんな「下痢止め」が処方されることになります。一般に用いられる薬剤として、
もっとも注意が必要な慢性下痢は、潰瘍性大腸炎やクローン病など、非特異性炎症性腸疾患といわれるもので、難病に指定され、特殊な治療が必要になります。とくに血便、発熱を伴う場合には、これらを疑って大腸内視鏡を行うことになります。大腸内視鏡で異常がみつかれば、診断は容易ですが、異常がない場合には、過敏性腸症候群と診断されて、いろんな「下痢止め」が処方されることになります。一般に用いられる薬剤として、
- オピオイド受容体に作用して腸管運動、分泌を抑制するロペラミド、
- 腸粘膜蛋白に結合して粘膜面を被覆し、分泌と刺激を減じる収斂薬であるタンニン酸アルブミン、ビスマス製剤など、
- 腸管運動を抑制する抗コリン薬であるチアトンなど、
- 乳酸菌の発酵生成物である乳酸などの脂肪酸による腸内環境の変化によって病原性細菌の発育を抑制する目的で、乳酸菌製剤など、
- 水分を吸着して便の形状を整える合成高分子化合物であるポリカルボフィルなど、
- 抗コリン作用にバルビツール系薬剤が混合されたトランコロンPなど、
- セロトニン5-HT3受容体拮抗薬であるラモセトロン、
が使用されます。ほとんどは、これらの組み合わせで下痢は徐々に収まることが多いのですが、これらの強力な治療薬でも改善しない場合があります。
そんな患者さんが総合診療科に紹介されてきます。
そのなかに、医師が気づきにくい下痢として今回「ためしてガッテン」で紹介されたのが、「胆汁酸再吸収障害による下痢」です。
そんな患者さんが総合診療科に紹介されてきます。
そのなかに、医師が気づきにくい下痢として今回「ためしてガッテン」で紹介されたのが、「胆汁酸再吸収障害による下痢」です。