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「患者力」をテーマとした「チョイス@病気になった時」特番が3/27放送予定です。

3月27日(土) 20:00-20:45にNHK Eテレで「患者力」をテーマとした「チョイス@病気になった時」の特別番組が放送される予定です(再放送:4月2日(金) 12:00-12:45予定)。
*高校野球中継の影響で放送時間が遅れる可能性があります。
今回は特別番組ということで、新しくなったスタジオで「患者力」という視点から
1) 病院はどうやって選ぶ?
2) 医師とうまく話すには?
3) 医療情報はどうやって探す?
という3つのテーマで番組が構成されています。
「病院はどうやって選ぶ?」の部分で、「総合診療科」について紹介していただきました!

私は、臓器別専門科で診断がつかず、患者さんが総合診療科を自ら選択して受診してくださり、結果として診断に至った症例の紹介を通じて、
  • 医学の進歩に伴い知識量が増え、専門家がすべての領域をカバーすることができなくなってきた現状を踏まえ、総合診療医がより幅広い可能性を考えて診断を行い、専門医と協力して治療に関わったり、患者さんと専門医の橋渡しを担うようになってきている
  • 総合診療医の役割は働く場所やニーズによって様々であり、難しい病気の診断だけでなく、ありふれた病気の診療や、患者さんを体・病気だけでなく、心理的・社会的背景や家族の問題、介護まで含めて、幅広く人間として診療する役割を担っている(未熟な私にはできていないことばかりですが…)
  • 「症状の原因がわからない時」、「どの診療科を受診したらいいかわからない時」等には総合診療科の受診を考えてほしい
  • かかりつけ医の先生も総合診療科医としての役割を担っており、専門医と協働しているので、活用していただきたい
といったお話をさせていただきました。

今度で5回目の「チョイス@病気になった時」出演になりますが、毎回緊張します。今回もNHKアナウンサーの出田さん(これまで毎回ご一緒させていただき、お互いの子供の近況をお話していたのですが、今回でチョイスは卒業とのことです)、松田さん、スタッフの皆様に気さくに話しかけていただき、緊張をほぐしていただきました。

今回は三人のゲストが出演することもあり、普段より長時間の収録でしたが、スタジオで、東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野准教授の奥原剛先生に、じっくりお話を伺えたことも大変貴重でした!
「社会的証明の効果」、「進化的最適環境」等、進化心理学、社会心理学、行動経済学等に基づく情報との付き合い方等について、とても興味深いお話を伺いました。
医療コミュニケーション学講座は東京大学と京都大学にしか設置されていないとのことですが、今後は東大医学部生を対象に教育が行われるようになるとのことです。私も総合診療医として、医療コミュニケーションの重要性を日々痛感していますが、系統的に学んだことがないので、コミュニケーションを学問として学ぶ機会が増えることには大きな意義があるとの思いを強く致しました。

リモート出演でしたので直接お話はできませんでしたが、秋田大学大学院医学系研究科医学教育学講座教授の長谷川仁志先生からは「これからは、患者さんとのコミュニケーションを積極的に図り、患者さんの話を聞く/患者さんに説明する能力の高い医療者が必要とされている」というメッセージを伺うことができ、背中を押されると同時に身が引き締まる思いでした。

番組作成にご尽力いただき、素晴らしいVTR作成にご協力いただいた廣津先生に心より感謝申し上げます。

皆様、是非ご覧ください!
文責: 佐々木 陽典

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
大森病院 総合診療・急病センター

〒143-8541
東京都大田区大森西6-11-1
TEL:03-3762-4151(代表)