高齢者の急性虫垂炎の臨床的特徴に関する論文が電子掲載されました!
急性虫垂炎と右半結腸憩室炎の臨床的鑑別点に関する論文のデータを利用したPost hoc analysisの結果を示した論文が、日本プライマリ・ケア連合学会英語雑誌Journal of General and Family Medicineに電子掲載されました!
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jgf2.477
この論文は高齢者と非高齢者の急性虫垂炎の臨床的な違いについて調べた研究です。
すでに調べ尽くされた分野ではありますが、意外に本邦の研究は少なく、今回の研究では、少人数のデータですが、高齢者では
すでに調べ尽くされた分野ではありますが、意外に本邦の研究は少なく、今回の研究では、少人数のデータですが、高齢者では
- 複雑性虫垂炎に至ってしまっていることが多い(以前から指摘されていたことです)。
- 基礎疾患を有する患者が多い(高齢者なので当然といえば当然ですが)
ことが確認されました。
非高齢者と比較して
非高齢者と比較して
- 受診時に心窩部痛を訴えることが少ない
- 受診時の血小板数が低い
- 受診時のCRP値が高い
という特徴が得られました。
CRP値や複雑性虫垂炎は臨床的な実感を裏付ける結果でしたが、心窩部痛の訴えが少ない点は「言われてみれば確かにそうだ!」という感想を持ちました。知っておくと高齢者虫垂炎の診断に役立つかもしれません。
CRP値や複雑性虫垂炎は臨床的な実感を裏付ける結果でしたが、心窩部痛の訴えが少ない点は「言われてみれば確かにそうだ!」という感想を持ちました。知っておくと高齢者虫垂炎の診断に役立つかもしれません。

論文の執筆にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。
文責: 佐々木 陽典