医局News

「人新世の便秘診療」の講演をさせていただきました。

2021年9月21日(祝)に第75回日本食道学会学術集会 ランチョンセミナーで講演させていただきました。司会を担当していただいたのは、尊敬する川崎医科大学の春間教授でした。開始まで、コロナ感染や研究、そして同じフィールドの人事など情報交換をさせていただき、貴重な時間となりました。
本学会は日本医科大学消化器内科 岩切勝彦教授が会長を務め、緊急事態宣言下でハイブリッド開催となりました。
飽食の時代となってまだ70年程度の日本ですが、「食べられるのに食べない」食生活の偏りが広がっています。脱成長が難しいように、食習慣を変えるにはとても苦労します。病態を資本論に習いまとめて見ました。
紀元前5千年の地球の人口は500万人、一人当たりの国民総生産は1990年ドル価格に換算すると400-500ドルでした。関ヶ原合戦のあった1600年の人口は5億人と100倍になっていますが、一人当たりの国民総生産はやはり400-500ドルであったとされます。産業革命を経て2000年には6,000ドルと急上昇しています。第二次世界大戦後の高度経済成長を経て、日本では飢えない時代にようやく到達します。しかし、食生活は大きく変わって行きました。「食べなければ出ない」「食べられるありがたさ」によって、脱成長と脱便秘を目指す内容になりました。
祝日に参加いただいた会員の先生方、ありがとうございました。
文責: 瓜田 純久

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