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東邦大学医療センター
大森病院 総合診療・急病センター

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大学院生 田中英樹先生が論文を発表し,学位を授与されました.

東邦大学総合診療・救急医学講座の大学院生 田中英樹先生がTOHO J Medに論文を発表し,医学博士が授与されました.

田中先生は東邦大学医学部を卒業し,昭和大学で初期研修を行い,東邦大学総合診療・救急医学講座に入局しました.その後,さんむ医療センター,菊名記念病院で内視鏡診療,救急医療の研修をおこないながら,逆流性食道炎の論文をまとめてくれました.


逆流性食道炎は胸やけがあっても,内視鏡検査でまったく異常がない症例,逆に内視鏡で重症の逆流性食道炎がみられても,無症状の症例など,多彩な臨床像を呈します.内視鏡での逆流性食道炎発見率は10-15%程度ですが,どうして無症状なのに粘膜傷害が生じているのか,またどうして10%程度に収束するのか,その必然性がまったくわかりませんでした.

今回の論文では,逆流性食道炎をセルオートマトンという数理モデルに適合させ,防御機構を食道水平方向の相互作用で解釈することにより,逆流性食道炎が数学的に生じる確率を求めました.その結果,細胞間相互作用を考慮した場合,ランダムに粘膜傷害が生じる確率は9%程度であり,内視鏡検査で発見される無症状の粘膜傷害の頻度に極めて近いものでした.

田中先生はゼロからのスタートでしたが,積極的に文献を読み,慣れない数式を駆使して,論文をまとめてくれました.鉛筆と藁半紙だけで可能なシンプルな研究でしたが,シンプルゆえにオリジナリティの高い論文になったと自負しています.

この論文が数多く引用されることを願っています.

文責 瓜田純久