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第60回日本糖尿病学会に参加し、皆で4演題を発表してきました。

5月18日に名古屋で開催された第60回日本糖尿病学会に東邦大学 総合診療・救急医学講座から4演題を発表してきました。
河越先生は、「2型糖尿病モデルラットにおける13C—グルコース呼気試験での糖代謝の検討」と題して、大学院時代に頑張って行ったOLETFラットの実験について、糖尿病発症直後と末期の糖代謝の違いを、同じラットを用いて検討しました。

竹本先生は「[1-13C],[2-13C],[3-13C]-glucose呼気試験を用いた糖尿病患者における糖代謝の検討」を報告しました。糖代謝の変化を75goGTTを行わなくても、呼気試験で評価できる可能性について、言及しました。お子様を連れての発表で、託児所を利用させていただきました。学会事務局の皆様、大変ありがとうございます。
渡邉利康先生は「13C-glucose呼気試験による炭水化物の消化吸収とインスリン抵抗性の検討」を報告しました。炭水化物の消化吸収が悪い場合、75goGTTを行っても、良い結果となりがちですが、同時に消化吸収を評価する呼気試験を行うことで、糖代謝の過大評価を避けて、低血糖予防につながる方法を開発しました。消化吸収と糖代謝は表裏一体です。今後も検討を続けていきますので、よろしくお願いします。
瓜田純久は「glucose・acetate代謝の関連についての基礎的検討」を報告しました。ラットではヒトと異なり、細胞質とミトコンドリアでの代謝の割合が異なることを明らかとし、ラットが糖尿病モデルとして不適ではないかと疑問を投げかけました。確かに、ヒトは1Lの汗をかくと580kcalのエネルギーが取り除かれますが、体毛のあるラットではこれを期待できません。その分、呼吸によって排出される水蒸気が体温を下げる役割を担いますが、ヒトでは1時間に9kcal程度しかエネルギーを排出することができません。ラットはそれでも呼吸数、心拍数を上げて、このエネルギー排出を増やしています。このような違いが実は無視されて糖尿病モデルラットが使われているのです。血糖やインスリンだけ検討しても、エネルギー代謝については評価できていません。このエネルギー排出が一定であるという大きな仮定の上で、糖尿病モデルラットが使用されていることを理解すべきであることを報告しました。

大変勉強になった学会でした。東邦大学 総合診療・救急医学講座はcommon diseasesを研究対象としており、臓器にこだわりません。昨年は糖尿病専門医を竹本先生が取得しています。研究の多様性が総合診療の真髄です。 また、いろんな学会で勉強しましょう。河越先生、竹本先生お疲れ様でした。留守のみんな、ありがとうございました。

文責:瓜田純久