腎細胞がん
はじめに
腎臓は上腹部、背中側の左右に2つある臓器で、握りこぶし程度の大きさの臓器です。
主な機能は血液をろ過して尿を作ること、血圧を調節するホルモンや赤血球を増やすホルモンを分泌することなどです。
腎細胞がんは腎臓の悪性腫瘍で、人口10万人あたり5人程度に発生します。
50代以上に多い病気ですが、まれに若い方にも発生します。
以前は血尿、発熱、疼痛、腹部の腫れ、体重減少などの症状から検査を受け発見される場合がありましたが、近年では健診、人間ドックや、他の病気の検査などでの超音波検査やCT検査により無症状で発見されることが多くなっています。
進行すれば転移などをきたし生命に関わるため、発見されれば基本的には治療を必要とする病気です。
進行した場合、転移をきたしやすい部位として肺、骨、肝臓、脳、リンパ節などがあります。
主な機能は血液をろ過して尿を作ること、血圧を調節するホルモンや赤血球を増やすホルモンを分泌することなどです。
腎細胞がんは腎臓の悪性腫瘍で、人口10万人あたり5人程度に発生します。
50代以上に多い病気ですが、まれに若い方にも発生します。
以前は血尿、発熱、疼痛、腹部の腫れ、体重減少などの症状から検査を受け発見される場合がありましたが、近年では健診、人間ドックや、他の病気の検査などでの超音波検査やCT検査により無症状で発見されることが多くなっています。
進行すれば転移などをきたし生命に関わるため、発見されれば基本的には治療を必要とする病気です。
進行した場合、転移をきたしやすい部位として肺、骨、肝臓、脳、リンパ節などがあります。
診断の方法
超音波検査、CT、MRIなどの画像検査が中心となります。
腎細胞がんが疑われれば転移の有無の診断のため、全身の検索も行います。
画像検査のみではっきりしない場合でも、腎細胞がんが疑われる場合は診断を兼ねて手術摘出を行う場合もあります。
腎細胞がんが疑われれば転移の有無の診断のため、全身の検索も行います。
画像検査のみではっきりしない場合でも、腎細胞がんが疑われる場合は診断を兼ねて手術摘出を行う場合もあります。
病気の進行度
腫瘍の大きさ、腎臓周囲への浸潤、リンパ節転移の有無、多臓器転移の有無などから腎細胞がんの進行度を判断します。
以下は簡略化した病期分類です。
I 期:腫瘍は腎臓に限局し7cmを超えず、転移はなし
II 期:腫瘍は腎臓に限局し7cmを超えるが転移はなし
III期:腫瘍の腎臓周囲へ広がりやリンパ節転移が1つある
IV期:腫瘍の広範な浸潤や多臓器への転移、2つ以上のリンパ節転移
以下は簡略化した病期分類です。
I 期:腫瘍は腎臓に限局し7cmを超えず、転移はなし
II 期:腫瘍は腎臓に限局し7cmを超えるが転移はなし
III期:腫瘍の腎臓周囲へ広がりやリンパ節転移が1つある
IV期:腫瘍の広範な浸潤や多臓器への転移、2つ以上のリンパ節転移


治療について
基本的には根治的腎摘除術(片方の腎臓を摘出する手術)が行われます。
腹腔鏡下手術による腎摘除術は広く行われており、当院でも腹腔鏡下での手術がほとんどです。大きく、進行した腫瘍や腹部の癒着などが予想される場合は開腹手術を行いますが、手術法についてはそれぞれの患者さんに適した方法を検討し行っています。
転移を伴っている場合でも体力の低下が著しくなければ手術が行われる場合も多いです。
片方の腎臓を摘出した場合、全体の腎臓の機能としては約7割程度になる場合が多いと報告されており、残る腎臓の機能に問題がなければすぐに血液透析が必要となったり、生活に大きな制限が必要となるケースはまれです。
近年、小さな腫瘍に対しては腎臓の機能を温存するため、腫瘍部分のみを切除する腎部分切除術が行われる頻度が増えてきています。当院でも小さな腫瘍や、残る腎臓の機能が悪い場合などでは、積極的に腎部分切除術を行っています。腎部分切除術の適応については腫瘍の大きさ、部位、血管との位置関係などから総合的に検討します。
腎細胞がんに対して当院で施行している手術
薬物治療としてはインターフェロン、インターロイキン IIを用いる免疫療法や、比較的新しい薬剤である分子標的薬による治療があります。
分子標的薬は現在盛んに研究がおこなわれており、今後さらに効果が高く、より副作用の少ない薬剤の登場が期待されています。
腹腔鏡下手術による腎摘除術は広く行われており、当院でも腹腔鏡下での手術がほとんどです。大きく、進行した腫瘍や腹部の癒着などが予想される場合は開腹手術を行いますが、手術法についてはそれぞれの患者さんに適した方法を検討し行っています。
転移を伴っている場合でも体力の低下が著しくなければ手術が行われる場合も多いです。
片方の腎臓を摘出した場合、全体の腎臓の機能としては約7割程度になる場合が多いと報告されており、残る腎臓の機能に問題がなければすぐに血液透析が必要となったり、生活に大きな制限が必要となるケースはまれです。
近年、小さな腫瘍に対しては腎臓の機能を温存するため、腫瘍部分のみを切除する腎部分切除術が行われる頻度が増えてきています。当院でも小さな腫瘍や、残る腎臓の機能が悪い場合などでは、積極的に腎部分切除術を行っています。腎部分切除術の適応については腫瘍の大きさ、部位、血管との位置関係などから総合的に検討します。
腎細胞がんに対して当院で施行している手術
- 根治的腎摘除術(開腹手術/腹腔鏡下手術)
- 腎部分切除術(開腹手術/腹腔鏡下手術/ロボット支援手術)
- ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術(施設基準)
薬物治療としてはインターフェロン、インターロイキン IIを用いる免疫療法や、比較的新しい薬剤である分子標的薬による治療があります。
分子標的薬は現在盛んに研究がおこなわれており、今後さらに効果が高く、より副作用の少ない薬剤の登場が期待されています。
治療後経過観察について
転移のない状態で手術切除が行われれば根治が得られる場合も多いですが、10年以上経過してから再発することもあるため、手術後も定期的な転移、再発のチェックが必要です。
転移を有する場合には基本的には継続的な治療が必要となります。
転移を有する場合には基本的には継続的な治療が必要となります。
予後
あくまで統計的な数字ですが、腎細胞がん全体での5年生存率は約70%とされています。病期別の5年生存率ではI期で約90%、II期で70%、III期で50%、IV期で20%となっています。
当院での成績もほぼ同じ傾向にあります。
当院での成績もほぼ同じ傾向にあります。