輸血療法

輸血療法

輸血療法について

輸血とは、不足している血液成分を補充する、臓器移植の一種です。
輸血には同種血輸血と自己血輸血があります。同種血輸血は、日本赤十字社の献血制度により供給される他人由来の血液を使用します。自己血輸血は、事前に採取した自身の血液を、自身に輸血する輸血療法です。

血液型検査

輸血はABO血液型とRh系のD血液型を適合させて行います。
血液型検査はA、B、O、ABの4つの型とRhの陽性、陰性を調べる検査です。
血液型オモテ検査の様子 血液型オモテ検査の様子

不規則抗体検査

血液型にはABO血液型以外にD血液型をはじめ様々な血液型が存在します。ABO血液型以外の血液型に対する抗体を不規則抗体と呼び、輸血や妊娠などにより産生されることがあります。不規則抗体は対応する血液型を持つ赤血球を攻撃してしまうため、不規則抗体を持つ人には、対応する血液型のない血液製剤を選択する必要があります。

交差適合試験

交差適合試験は免疫性の溶血性輸血副作用を防止するため、輸血を行う前の患者さんと日赤の血液製剤の最後の検査として行います。患者さんの血液と輸血用血液を試験管内で反応させ、血液型の不一致や不規則抗体の反応の有無を確認します。

貯血式自己血輸血について

貯血式自己血輸血に用いる製剤には、採血した血液をそのまま使用する自己全血製剤と、採血した血液を遠心分離し細胞成分と液体成分に分離した自己血MAPと自己血FFPがあります。それぞれの製剤で有効期限が異なり、自己全血は35日、自己血MAPは42日、自己血FFPは1年間となっています。

輸血後感染症検査

輸血後感染症とは輸血が原因でB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、エイズウイルス(HIV)などのウイルス感染症に罹患することです。
輸血による感染が証明されると生物由来製品感染等被害救済制度を受ける事が出来ます。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
佐倉病院 輸血部

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
TEL:043-462-8811(代表)