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頻脈性不整脈

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  • 心房頻拍
  • 心室頻拍/心室期外収縮 など
  • 発作性上室頻拍
      房室結節リエントリー性頻拍(AVNRT)
      房室リエントリー性頻拍(AVRT)、WPW症候群

疾患の概要

 不整脈とは心臓の電気信号の異常によって脈が乱れてしまう病気です。複数種類の不整脈がありますが、脈が異常に早くなるものを頻脈性不整脈といいます。最も頻度の多い頻脈性不整脈は心房細動や発作性上室頻拍です。心房細動は代表的な頻脈性不整脈で、心房で発生する異常な電気発火により心房が痙攣状態になり頻脈・脈の乱れを引き起こします。症状は動悸・息切れ・労作時疲労感をはじめ、脈が抜ける感覚や胸痛を感じることもあります。心房内に血の塊(血栓)ができて脳梗塞を引き起こすことや、長期間心臓に負荷をかけるため、心不全弁膜症の原因となることも問題となります。

診断と治療

 診断は心電図で実際の異常波形を捉えることです。まれに発作的に出るだけの不整脈もあり、その場合は頻度に応じて24時間心電図や1週間~2週間の連続記録心電計を用いることもあります。最長では3年ほど記録できる皮下植込み型心電計も使用可能です。
 治療は抗不整脈薬による内服加療とカテーテルアブレーション治療があります。カテーテルアブレーションは3拍4日~4泊5日の入院治療で行います。アブレーション手術はカテーテル室で行い、透視装置および3次元マッピングシステムを用いて不整脈の原因回路を明らかにし、高周波通電(40~50℃で心筋の焼灼)を行います。焼灼を行った部分(やけどの部分)は電気興奮を通さなくなります。これにより異常な電気回路を遮断し、正常な電気の流れだけに整える治療です。当院でのアブレーション手術は、低侵襲、高い安全性を重視することをコンセプトとしており、特に心房細動に対するカテーテルアブレーションは苦痛の少ない全身麻酔で行い、血栓チェックは基本的には造影CT検査で行います。手術時間はおよそ2~4時間です。

入院生活の流れ

 当院では、カテーテルアブレーションの際に下記のようなクリニカルパスを使用しています。不整脈の種類および年齢、リスクに合わせて3拍4日もしくは4泊5日のスケジュールで入院加療を行っています。
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外来のご案内

当科では、不整脈担当医師の外来を窓口としておりますが、毎日の循環器内科外来でも対応しております。お気軽にご相談ください。

外来日:
水曜日 9:00~循環器内科 杉﨑医師
金曜日 9:00~循環器内科 木下医師

文責:木下利雄

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
佐倉病院 循環器内科

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
TEL:043-462-8811(代表)