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千葉県佐倉市下志津564-1
Tel:043-462-8811(代表)

自律神経を学んでみませんか?

自律神経(autonomic)は運動(motor)・感覚(sensory)・意識高次機能(higher)と同列の神経系の一つです。当科では、自律神経障害の診断と治療ケアを、積極的に行っています。一緒に自律神経を学んでみませんか? とくに脳神経内科・総合診療部・和漢診療科・心療内科若手先生にお勧めです。
神経を大きく脳・脊髄・末梢・筋肉に分ける場合があります。この分け方と、運動・感覚・内臓自律神経・意識高次機能の分け方は、デニムの経糸(たていと)と横糸(よこいと)のような関係があるといえます。運動・感覚・内臓自律神経の機能の研究は、大きく、末梢神経から始まったといえます。
当科HP病気と治療「自律神経」もご覧ください。

病気と治療「自律神経」


自律神経系の末梢神経は、副交感神経(アセチルコリン系)、交感神経(ノルアドレナリン系)に2大別され、さらに第3の非アドレナリン非コリン系の最初の物質として、ATP(エーティーピー、アデノシン3リン酸)が1970年台に発見され、現在同系統の物質が多数知られています。同時に、自律神経系の脳・脊髄(中枢)の回路・物質の研究が、今まさに花盛りといえます。

自律神経不全(autonomic failure, AF)の患者さんは、総合診療部/救急・脳神経内科・整形外科・脳神経外科などの科を受診されており、非常に多いといえます。その内訳は、★末梢神経: 糖尿病~糖尿病が進むと感覚・運動障害に加えて、臥位>座位>立位と立ち上がった時に血圧が100mmHg下降したり(起立性低血圧)、尿が膀胱まで来ているのに外に出せず(神経因性膀胱、尿閉)、便秘イレウスをきたします。★脊髄: 脊髄損傷や視神経脊髄炎~頚髄の病変では車椅子、感覚低下に加えて、尿閉、サブイレウス、起立性低血圧を来します。★脳と脊髄の病気: 多系統萎縮症(厚生労働省特定疾患)~ふらつき・筋固縮に加えて、起立性低血圧、勃起障害、頻尿/不全尿閉、睡眠時無呼吸を来します。このうち起立時の失神を例にとりますと、心電図・心エコー検査で異常がないにも関わらず強い症状が出て、循環器科から神経内科に、自律神経検査を依頼紹介されることが少なくありません。当科は、各臓器科先生と協力しながら、自律神経不全の診断と治療ケアを、積極的に行っています(当科HP「令和元年度(2020年度)の研究業績」もご覧ください)。さらに、多系統萎縮症の国際診断基準策定に、日本から参加しています。

令和元年度(2020年度)の研究業績

一方、精神科・心療内科の病気である身体症状症型の神経症(ストレス・ノイローゼ)が、上記の自律神経不全(AF)を真似る(mimic)場合があり、自律神経失調症と言われます(大事な用があるとおなかが緩く痛くなるなど)。自律神経不全と自律神経失調症の治療ケアのためには、両者の鑑別・機能検査に習熟しておく必要があります。当科は、精神科先生と協力しながら、検査と相互紹介を、積極的に行っています。

(文責)東邦大学脳神経内科 榊原隆次