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通年性アレルギー性結膜炎

通年性アレルギー性結膜炎とは

結膜は直接外の空気に接しているため、からだの外から絶えずいろいろなもの(異物)が飛び込んできます。このような異物は、普通は涙や目やにとともに目の外へ流されてしまいますが、異物に人間のからだが過敏に反応すると、結膜でアレルギー反応が起こるのです。この反応による病気がアレルギー性結膜炎で、そのうち、いつも身のまわりにあるダニやカビを含むハウスダスト(家のほこり)動物(ネコ・イヌなど)の毛やフケなどが原因となるアレルギー性結膜炎は季節にかかわりなく起こり、通年性アレルギー性結膜炎といわれます。

通年性アレルギー性結膜炎の症状

自覚症状は「目のかゆみ」が特徴です。症状の軽い人では、ほかの症状がないことも多いのですが、炎症がひどくなるとまぶたの裏側の結膜やしろめの充血が起こってきます。急に強い炎症の起こったときや、目を強くこすりすぎたときは、しろめの部分が腫れて水がたまった様になり、目の外に飛び出すほどになることがあります。「目やに」や「なみだ」が出ることもあります。

通年性アレルギー性結膜炎の原因

通年性アレルギー性結膜炎の原因として最も注目されるのが、ハウスダストです。ハウスダストには目のアレルギーの原因となりやすいダニ(チリダニ)が生息し、カビの胞子も含まれています。このダニは体長0.2mmぐらいで、人を刺すことはありませんが、ダニは生きていても死んでいても過敏性のある人のからだに入るとアレルギーを起こします。人の「フケ」を栄養源にしており、居間、寝室、子供部屋などの人が長時間いるところに繁殖します。また、住宅の気密性が高くなったため、通気性が悪くなり、ダニやカビが住みやすい環境になったうえ、家の中にもカーテンやジュウタン、ソファ、毛布などがあるので、ほこりがたまりやすくなっています。他にイヌやネコ、小鳥など室内で飼っている動物の抜毛やフケも通年性アレルギー性結膜炎の原因になります。

アレルギー性結膜炎を起こさないようにするには

アレルギーの原因となるものを遠ざけることが大切です。

生活環境の改善

  • 家人が長時間を過ごす部屋、つまり居間、寝室、子供部屋などは朝夕2回は電気掃除機を使用して掃除します。また、掃除機にたまった「ほこり」は手間を惜しまず掃除のたびに取り除きます。
  • カーテン、ジュウタン、ソファなどは使用しないほうがよいのですが、使用するなら掃除や洗濯のしやすいものを使用します。
  • 寝具はよく日に干し、「ほこり」をたたき出し、寝具のカバーは頻繁に洗濯します。また、毛布の使用は避けます。
  • イヌ、ネコ、小鳥などのフケや「ほこり」のでる動物を屋内で飼うことは避けます。

食事

  • 食事はカロリーをとり過ぎない、食べ過ぎないことが大切です。
  • 食べるとよいもの:豆類、イモ類等繊維質の多い野菜、玄米、胚芽米、海草、白然食(無添加、無農薬)、季節にあったもの(自然栽培)
  • 擬取を少なくしたいもの:脂肪分の多い動物性食品(肉、ハム、ソーセージ、背の青い魚、一部の乳製品)、もち米、白砂糖(甘いお菓子、ケーキ、清涼飲料水)、食品添加物、塩分

運動

毎日規則的な運動を行い、からだを鍛えます。水泳もとくに避ける必要はありませんが、目に水が入ると痛みが強いときや、ふだんでも「口が痛い」、「まぶしい」、「なみだがでる」、「ころころする(異物感)」といったときには、しばらく泳ぐのをみあわせたほうがよいでしょう。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
佐倉病院 眼科

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