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白内障

白内障とは

一般には「しろそこひ」といわれ、眼の「ひとみ」(瞳孔)の後にある透明な水晶体(カメラのレンズに相当するもの)が白く濁ってくる病気です。レンズが濁ってきますので視力は少しずつ悪くなってきますが、充血とか痛みは全くありません。また、伝染するものでもなく、遺伝性のものでもありません。

白内障の種類

白内障にはいくつかの種類がありますが、一番多いのは老人性白内障で、白髪や老眼などと同じように中年過ぎの老化現象として起こってきます。

老人性白内障の場合、なぜ水晶体が濁ってくるのでしょうか

この原因は長いあいだ医学界の研究の的になっていますが、ある学説によりますと、歳をとると一般に身体の中の代謝が円滑に行われにくくなります。特にアミノ酸の体内での変化が正常に行われにくくなり、このために出来た物質が水晶体のたん白質にはたらいて変化させ、白く濁らすのだと説明しています。

どんな症状ですか

はじめは…

本や新聞を読むとき眼が疲れる。人の顔がボンやりかすんで見える。眼の中に蚊のようなものが飛んでいる感じがする。老眼鏡をかけても、はっきり物が見えない等の症状が現われてきます。

つぎに…

視力がだんだん衰え、物がはっきり見えなくなり、さらに進行すると、眼の前にかざした手の指の数もわからなくなってきます。

ついに…

明るい、暗い、しかわからなくなります。

濁りかたは…

人によってまちまちで急に進む場合もあり、またほとんど進行しない場合もあります。

その治療は?

白内障の治療は、薬物療法として、混濁の進行をおさえる眼薬や内服薬が専門医によって使用されています。また、進行がおさえきれなくて視力が悪くなっても、手術をすれば視力は回復しますので、心配することはありません。白内障の手術には、濁った水晶体を取りのぞき、眼内レンズを移植したり、凸レンズの眼鏡またはコンタクトレンズを装着して、視力を補う方法があります。いずれの方法にもそれぞれの適応がありますので、主治医とよく相談してください。

特に大切なのは早期診断と治療です

統計的にみますと、40歳を過ぎて眼がかすみはじめたら、一応「老人性白内障」の疑いがあります。瞳孔の後の水晶体が濁りはじめるのですから、特にはじめのうちは「しろうと目」では診断できません。出来るだけ早く専門医の診断を受けて、その指導により進行の防止に最善の処置をとることが必要です。

専門医による定期的な検診が必要です

白内障には、老人性白内障以外に糖尿病性白内障、他の眼の病気に合併する白内障、外傷性白内障等があり、その進行状況には十分注意する必要がありますので、定期的に専門医の検診を必ず受けるようにしてください。

お問い合わせ先

東邦大学医療センター
佐倉病院 眼科

〒285-8741
千葉県佐倉市下志津564-1
TEL:043-462-8811(代表)