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外来予定表

曜日 午前 午後
   
齋藤 本村(第2・4週)
   
本村  
   

診療項目

1.心臓や動脈・静脈の疾患に対し、専門的な診療を行うとともに他の診療科との万全な協力体制で患者さんを幅広くサポート

佐倉病院 心臓血管外科は、当院外科に属する専門診療科のひとつです。
成人の心臓および血管の疾患全般の診療を行っていますが、代表的な治療として下記の5つが挙げられます。

心臓や血管の疾患においては、糖尿病など別の疾患を併発しているケースも多く、早期発見・早期治療がとくに重要です。糖尿病の方には症状がなくても心臓病が進行していることがあり、積極的アプローチを進めています。

また、当院は『佐倉病院 外科』という大外科のひとつ屋根の下、消化器外科、呼吸器外科、乳腺外科といった各分野の外科医同士が協力し合っているのはもちろん、内科とも連携し「ハートチーム」としての診療を行っています。
このように病院全体としての協力体制が整っているため、複数の疾患をもつ患者さんに対してもタイムラグなくスムーズな治療を行うことができます。

手術後も心臓リハビリテーション医師、看護師、理学療法士とのチームアプローチによって、早期の離床や心肺機能回復、退院をサポートしています。

2.“身体にやさしい手術”がモットー オフポンプ冠動脈バイパス術をはじめ、身体への負担を最小限に抑える手術が中心

佐倉病院 外科では、患者さんの身体に極力負担をかけない低侵襲治療を積極的に行っています。

心臓血管外科における代表的な低侵襲治療のひとつが、重症の虚血性心疾患に対するオフポンプ冠動脈バイパス術 です。これまでは心臓を一時的に止め、人工心肺によって全身に血液を流しながら行う心停止下冠動脈バイパス術が一般的でしたが、人工心肺による合併症のリ スクなど、患者さんの身体への負担がありました。そこで開発されたのが人工心肺を使用しない、オフポンプ冠動脈バイパス術(心拍動下冠動脈バイパス術)で す。
人工心肺を使用しないことで手術中の出血が抑えられるため、輸血率が低減します。身体への負担があまりかからないため術後の体力の回復も早く、入院期間も短くて済むなどのメリットがあります。
また、冠動脈バイパス術で使用する足の静脈(大伏在静脈)を採取する際にも、皮膚を大きく切り開かず小さな傷ですむような工夫もしています。
さらに、がんを併発している方の場合、人工心肺を使うことにより転移が進んでしまうという可能性が指摘されていたため心臓手術は不可能といわれてきましたが、オフポンプで行うことにより、がん患者の方でも心臓手術を受けていただくことが可能となりました。

もうひとつの代表的な低侵襲治療が、大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術です。
この手術では両足の付け根に開けた小さな穴からカテーテルを挿入し、折りたたんだステントと呼ばれる薄手の人工血管を動脈内に挿入して直接治療します。
開腹しないため手術創が小さく、入院期間が短くて済み、早く社会復帰できるなど多くのメリットがあります。開腹による合併症の心配がないことも大きな特長です。

さらに心臓大血管疾患に対する予定手術では、周術期の輸血を回避するため、術前に自己血を貯血します。
人工心肺を使用する心肺止下手術では、体温を下げないよう留意し、常温あるいは軽度低体温とした手術を行っています。

心臓や血管の手術に対してはとくに不安を抱える患者さんが多いものですが、当科では手術の方法やメリット、デメリットなどを患者さんにわかりやすくお伝えし、納得していただいたうえで治療方針を決定しています。

3.糖尿病の血糖管理も徹底しながら、最良の心疾患治療を

当院の糖尿病外来には、千葉県で最も多い人数の患者さんが受診されています。
糖尿病は血管に障害が起こりやすく、虚血性心疾患の発症率が高いことがわかっています。
そこで虚血性心疾患の手術にあたっては、事前の血糖コントロールから手術後の合併症予防まで、周術期の血糖管理を徹底しています。
その結果、一般的に治療が難しいとされている糖尿病症例にも良好な成績をあげています。

また、糖尿病は心臓・血管以外にも目や腎臓、末梢神経など全身のさまざまな部位で合併症を起こす危険があります。自覚症状がないため手遅れになることも多く、定期的な検査が欠かせません。
当院では内科や眼科とも協力しながらスクリーニング検査を実施し、糖尿病の方々の心臓病に対する早期発見・早期治療に努めています。

その他、詳細は診療科サイトをご参照ください