診療科挨拶

全国トップクラスの高度肥満症治療が自慢
これまでに大きな成果を上げた研究も盛ん

糖尿病・内分泌・代謝センター【教授】龍野 一郎

多様な診療に加え、高度肥満症治療は全国トップ

当科の診療は簡単に言えばホルモンを扱っているということになります。糖尿病や甲状腺、下垂体、副腎など範囲が非常に広いのが特徴です。加えて、血液内科も当科の一部に含まれていて、血液疾患も一緒に診療しています。
特に、外科と合同で総合的な高度肥満症の治療に取り組んでいるという特徴があります。その数は全国の大学病院の中でもナンバー1を誇り、メディアでご紹介いただいたり、全国の医療施設から見学が来るほどになっています。われわれに加え、精神科の先生や看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床心理士などとチームを作り、さまざまな角度から評価しながら先進的なチーム治療を実践しています。

※2018年度時点

研究は精神修養。盛んに行われる研究にも自信

大学病院ですから、一般診療だけでは意味がないと考えています。研究をして世の中に発信していくことはすべきことでしょう。当院には最先端の研究も可能な研究室があるので、若い先生たちは昼間は病棟で働き、夜は研究室で試験管を振るといった生活をしています。多い年だと10本以上、平均しても年に5、6本の英語論文を発表していますし、国際学会も年に数回は誰かしらが発表しているといったほどに研究が盛んです。
研究は精神修養みたいなもので、最初はイヤでしょうし、上手くもいきません。でも、やり続けることでいろいろなことを学べますし、さまざまなものが見えてくるようになります。

患者さんとともに考え、生活習慣を改善する

当科が診療にあたっている疾患は、糖尿病、脂質異常症、肥満、高尿酸血症を中心とした代謝疾患および間脳下垂体、甲状腺、副腎を中心とした内分泌疾患です。生活習慣と密接に関係する代謝疾患を改善させるためには、患者さんご自身の生活習慣の管理も欠かせません。そこで、当科ではオリジナルの「ヘルスケアファイル」を用いて患者さんの生活習慣を把握し、その改善方法を模索し、患者さんに行動変容をしていただいて生活習慣をコントロールするコツを身につけていただくようにしています。また、このファイルを用い、医師と患者さんの間だけではなく、看護師、栄養士、理学療法士など全てのスタッフとコミュニケーションを取り、総合的な治療を行っています。

高度肥満治療に対する先進的医療の実践

肥満は糖尿病、脂質異常、高血圧のみならず心不全や整形外科的疾患にも関与し、患者さんの生活の質 (QOL)を著しく低下させます。このような状況で、当科は当院の外科と連携し肥満外科治療に力を入れています。また、肥満外科治療の対象になる高度肥満 (BMI 35kg/m2以上)の患者さんには少なからずメンタルヘルスに問題を抱えている方がおり、当院ではメンタルヘルスクリニックとも連携して肥満治療を行っています。肥満外科治療については保険適応になっている内視鏡的スリーブ状胃切除術をはじめ、先進医療として内視鏡的スリーブバイパス術、自費診療にはなりますが内視鏡的胃内バルーン留置術を行うことが可能です。2020年9月現在、先進医療で内視鏡的スリーブバイパス術を行うことができる施設は当院を含め国内に2ヵ所しかなく、高度肥満に対する先進的医療を実践しております。

総合力のある代謝内分泌医の育成

 当科は佐倉病院内科医局の1グループであり、後期研修は佐倉病院内科医局内のそれぞれのグループをローテーションすることから始まります。代謝内分泌以外の内科領域も同じ組織内で研修を行います。サブスペシャリティとして代謝内分泌グループを選択した後は、基本的には代謝内分泌領域での専門領域は設けずに、各医師が代謝内分泌領域全体を診る体制を組んでいます。したがって、一内科医として全身を診られる医師に、また、代謝内分泌専門医として代謝疾患、内分泌疾患を問わず診療ができる総合力のある医師の育成を目標としています。