研究

メタボリックリスククラスターから「Disease」への転換点と適切な治療プランを探索する
- 慢性腎臓病患者における年齢およびGFRと体組成変化に関する研究-ある時点まではメタボリックリスクファクターの管理が重要であるが、ある時点からは栄養障害の管理が重要になります。どこにその転換点があるのかを検証しています。
- 腎予備能試験による腎予備能の評価に関する研究-CrやeGFRは腎臓の代償反応の結果の値であります。腎臓の代償反応の程度は腎予後に影響している可能性があり、これを評価し、その有用性を検証しています。
- 栄養関連リスクを考慮した腎臓病食事指導の効果に関する研究—標準的な腎臓病食は蛋白質0.6~0.8g/kg/日かつエネルギー30~35kcal/kg/日が推奨されていますが、以前より過栄養と低栄養のある患者に対する食事内容をどうするべきか議論がありました。私たちは栄養関連リスクを評価し、食事指導を行っており、その効果を検証しています。
- 1日1回置き換え腎臓病食を用いた食事療法の効果に関する研究—低たんぱく食の実践は容易ではありません。そこで蛋白質を制限した栄養補助食品を利用して1日1回置き換え腎臓病食を実践しており、その効果を検証しています。
適切な体液量を探索する
- 低栄養とOverhydrationに関する研究-痩せた人ほど体液過剰に晒されやすいのではないかと考えています。慢性腎臓病患者さんの体液過剰はNa貯留による細胞外液量の過剰と短慮しますが、栄養障害に伴う細胞内液量の減少を伴います。適切な体液量とはなにかを検証しています。
- 適正体液量の定量的評価に関する研究—未だ適正な体液量を定量的に評価する方法は見つかっておりません。多周波生体電気インピーダンス法を用い、日本人15-88歳のサンプルデータから細胞内外水分量比の変化をしめす2次回帰式の標本平均と95%CIをもとに適正体液量の定量的評価を行っており、その妥当性を検証しています。
低栄養と血管石灰化を探索する
- 慢性維持透析患者における低アルブミン血症とCa動態に関する研究-慢性腎臓病におけるミネラル代謝異常は血管石灰化を招きます。血液透析により負荷されたCaの一部はアルブミンと結合し複合体を形成します。低アルブミン血症はリン酸カルシウム複合体やCalciprotein particles (CPPs)の形成を促進させる可能性があると仮説し、それを検証しています。
- その他
Clinical Research Design Boot Camp(臨床研究デザインブートキャンプ)
2019年まで東邦大学3病院腎臓学講座で研究合宿を行っていました。現在は東邦大学3病院腎臓学講座臨床研究プロジェクトカンファレンス on the Webを行っています。
