研究

概要:主な研究テーマは顔面神経麻痺の再建、四肢や体幹の再建、難治性皮膚潰瘍・褥瘡に関する臨床研究および基礎研究研究を行っている

1. 顔面神経麻痺

顔面神経麻痺は原因不明なものやウイルス感染、腫瘍摘出術後、外傷など様々な原因で起こります。その結果、顔は著しくゆがみ、麻痺側では口元が下がり笑うことができない、瞼が外反して眼球乾燥や角膜炎を起こすなど、日常生活や社会活動に大きな支障が出ます。当院では遊離筋肉移植術や島状側頭筋移行術、筋膜移植、神経移植による笑いの再建や、眼瞼や眉毛の形成術により自然な表情と顔面形態の良好なバランスを再現する専門性の高い形成外科治療を行っています。また、麻痺後遺症の不全麻痺・病的共同運動・顔面拘縮に対する形成手術やボトックス治療も行っています。詳細は診療科サイトをご覧ください。

主な研究論文

  1. 林 明照: 【顔面神経麻痺の形成外科的治療-最近の話題】側頭筋による笑いの再建の新たな展開 島状側頭筋移行術. 医学のあゆみ268: 831-836, 2019
  2. 林 明照,他: 顔面神経麻痺再建術後の笑いの経時的変化から見る脳の可塑性に関する検討. 日本マイクロサージャリー学会会誌 31: 191-200, 2018
  3. 林 明照: 【顔面神経麻痺治療のコツ】顔面神経麻痺再建術における「笑いの質的評価法」. PEPARS 143: 34-40, 2018
  4. Oji T, et al.: Modified Lengthening Temporalis Myoplasty Involving an Extended Lazy-S Incision to Avoid Facial Scar Formation. J Craniofac Surg 29: 572-577, 2018
  5. 林 明照, 他: 【顔面神経麻痺の治療アルゴリズム:ベストプラクティス】顔面神経麻痺動的再建における筋移行術・筋肉移植術の選択アルゴリズム. 日本頭蓋顎顔面外科学会誌 34:21-30, 2018
  6. 林 明照、他:スコアリングによる新しい笑いの質的評価法. 日本形成外科学会会誌 36: 52-61, 2016
  7. 林 明照、他:島状側頭筋弁移行術と筋膜移植による顔面神経麻痺の再建.エキスパート形成再建外科手術 ひと目でわかる術式選択とテクニック(光嶋 勲編)、p.106-119、中山書店、東京、2010
  8. 林 明照、他:Lengthening temporalis myoplasty(島状側頭筋弁移行術)と顔面交叉神経移植による顔面神経麻痺再建. 形成外科52: 1229-1236, 2009
  9. Hayashi A, et al.: Neurovascularized free short head of the biceps femoris muscle transfer for one-stage reanimation of facial paralysis. Plast Reconstr Surg 115: 394-405, 2005
  10. Hayashi A, et al.: Use of a suture anchor for correction of ectropion in facial paralysis. Plast Reconstr Surg 115: 234-9, 2005

2.四肢の再建

四肢、特に肘関節周囲や膝関節周囲の皮膚筋膜の血行支配に関し、解剖学的基礎研究や臨床研究を行ってきており、肘周囲や膝周囲、四肢の皮弁による再建手術として臨床に応用している

主な研究論文

  1. 林 明照, 他: 【ベーシック&アドバンス 皮弁テクニック】膝周囲の皮弁. PEPARS 135: 120-126, 2018
  2. 林 明照 : 第5章 皮弁:軸走型皮弁・筋膜皮弁 7.膝周辺に作成される皮弁. 形成外科治療手技全書 Ⅱ 形成外科の基本手技2 第1版162-166. 克誠堂出版, 東京, 2017
  3. Hayashi A, et al.: Lateral genicular artery flap. Grabb's Encyclopedia of Flaps (4th ed) : Upper Extremities, Torso, Pelvis, & Lower Extremities 2vols 1339-1341. Wolters Kluwer, Philadelphia, USA, 2015
  4. 佐瀬道郎、他:特集/大腿部から採取できる皮弁による再建 Genu flap. PEPARS 101:42-51, 2015
  5. 林 明照、他:背側中手動脈皮弁. ORTHOPLASTIC SURGERY 四肢再建手術の実際(平瀬雄一、矢島弘嗣 編)、p.247-250、克誠堂出版、東京、2013
  6. 林 明照、他: B.代表的皮弁とその挙上法 25.膝窩後大腿皮弁、膝関節皮弁(膝部皮弁).皮弁外科・マイクロサージャリーの実際 挙上~血管吻合の基本から美容的観点を含めて(百束比古、一瀬正治、保坂善昭 編著), p.104-108,文光堂、東京、 2010
  7. 林 明照、他:大腿二頭筋短頭を用いた機能再建の現状と可能性.日本マイクロサージャリー学会会誌 19: 3-12, 2006
  8. 林 明照、他:皮弁・筋膜皮弁による膝関節部の再建.四肢の形成外科 最近の進歩 形成外科ADVANCEシリーズⅠ-2(第2版)(波利井清紀他編), p.145 - 156, 克誠堂、東京、2005
  9. 9) Hayashi A, et al.: Ulnar recurrent adipofascial flap for reconstruction of massive defects around the elbow and forearm. Br J Plast Surg 57: 632-7, 2004
  10. Hayashi A, Maruyama Y.: Lateral intermuscular septum of the thigh and short head of the biceps femoris muscle: an anatomic investigation with new clinical applications. Plast Reconstr Surg 108: 1646-54, 2001

3.頭頚部の再建、シミュレーションに関する研究

主な研究論文

  1. 荻野晶弘、他:超音波断層検査による頭頸部再建遊離組織移植の吻合血管評価. 日本マイクロサージャリー学会会誌 29 : 141 -149 , 2016
  2. Matsuda K, et al.:Vein/Arterial Grafts Harvested within the Incision for a Free Groin Flap. Plastic and Reconstructive Surgery - Global Open 3: e407-e410, 2015
  3. 谷 沙織、他:頭蓋顔面骨形状の多変量解析.日本シミュレーション外科学会会誌 20: 100-107, 2013
  4. Okada E, et al.: Three-dimensional facial simulations and measurements: change associated with facial expression. Skin Res Technol 16: 500, 2010
  5. Sakai A, et al.: Proliferating pilomatricoma: a subset of pilomatricoma. J Plast Reconstr Aesthet Surg :61: 811-4, 2008
  6. 新谷幹夫、他:3次元頭蓋顔面骨データベース構築におけるテンプレート変形処理の改良.日本シミュレーション外科学会会誌16: 83-88, 2008
  7. 平田晶子、他: 高速三次元解析ソフトウェアによる連続切片を用いた骨膜圧着多孔性ハイドロキシアパタイト気孔内の骨形成に関する立体構築画像. 日本シミュレーション会誌14: 63-66, 2007
  8. 新谷幹夫、他: 3次元頭蓋顎顔面骨データベース構築システムの基本構成. 日本シミュレーション会誌15: 15-20, 2007
  9. Onishi K, et al.: Repair of scalp defect using a superficial temporal fascia pedicle VY advancement scalp flap. Br J Plast Surg 58: 676-80, 2005
  10. Okada E, et al: Nasal augmentation using calcium phosphate cement. J Craniofac Surg 15: 102-5, 2004

4.体幹の再建、難治性皮膚潰瘍・褥瘡に関する研究

主な研究論文

  1. 荻野晶弘, 他: 汎用超音波画像診断装置(Venue 40)による遊離組織移植後の血流評価. 日本マイクロサージャリー学会会誌 31: 120-126, 2018
  2. 荻野晶弘、他:胸骨骨髄炎・縦隔炎に対する当施設の治療方針. 創傷 7: 1-8, 2016
  3. 橋本麻衣子, 他:小児における局所陰圧閉鎖療法の経験. 日本形成外科学会会誌 34: 746-750, 2014
  4. 橋本麻衣子, 他:Negative pressure wound therapyを用いた乳児植皮術術後管理の経験. 熱傷 40: 86-90, 2014
  5. 橋本麻衣子、他:第4腰動脈・上臀動脈穿通枝を茎とするstep-ladder V-Y advancement flapによる腰部皮膚軟部組織欠損の再建. 日形会誌31: 647-651, 2011
  6. 丸山 優、他:大転子部の再建 筋膜皮弁による再建.殿部・会陰部の再建と褥瘡の治療 最近の進歩 形成外科ADVANCEシリーズⅡ-7第2版(野崎幹弘 編著), p.172-184, 克誠堂出版、東京、2009
  7. 丸山 優、他:【創傷治癒 プライマリ・ケアで対処できる多種多様な“キズ”とその最新知見!】糖尿病性潰瘍.治療91: 323-328, 2009
  8. 丸山 優、他:急性創傷 特殊部位の急性創傷の診断と治療 四肢のデグロービング損傷.形成外科51: S65-S70, 2008
  9. 平田晶子、他:家兎肋骨骨膜付き広背筋弁とハイドロキシアパタイトからなる血管柄付き人工骨内の骨形成に関する研究.東邦医会誌 52: 212-219, 2005
  10. 平田晶子、他: rhBMP-2添加ハイドロキシアパタイトを用いた血管柄付き人工骨. 形成外科 47: 993-1000, 2004