診療科挨拶

今後も増え続けるニーズに応えるために
より多くの研修医に外科の魅力を継承することが使命

呼吸器外科【准教授】長島 誠

年間100例前後の呼吸器疾患の外科治療に対応

当科では肺がんのほかに、転移性肺腫瘍、気胸、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍などの呼吸器疾患に対して、年間100例前後の外科治療を行っています。悪性疾患や手術に関しては、呼吸器内科、放射線科、病院病理部との合同検討会を毎週開催し、画像所見や病理組織診断データを参考にしながら適切な治療方針を決定します。また、一日も早い患者さんの社会復帰を目指し、低侵襲の腹腔鏡手術をはじめとした身体にやさしい治療も積極的に行っています。
気胸の手術は専門の麻酔科医、呼吸器内科医、呼吸器外科医が揃わなければ、たとえ良性であっても手術や保存療法が難しいのが現状です。当院にはそのエキスパートが集結しておりますので、広域から紹介患者さんがいらっしゃいます。今後は手術や診断だけでなく、薬物療法や緩和ケアも含めた総合的な医療を提供できるよう努めたいと思っています。

需要が増大する領域だからこそ、大きなやりがいを感じられるはず

外科を志す若い医師が減少傾向にあるのは事実です。しかし現在、肺がんは増加の一途をたどり、悪性腫瘍による死亡率は男性で第1位、女性でも第2位という現状です。さらに高齢化が進むに伴い、がん患者まはますます増えることが予測されます。そうしたニーズの拡大に応えるべく、少しでも多くの研修医に外科の魅力を伝え、若い医師をリクルートしていくのが私たちの使命だと思っています。
外科といっても心臓血管外科、乳腺外科、小児外科、消化器外科などさまざまな領域があります。中でも肺がんや気胸を扱う呼吸器外科は間違いなくニーズが高まりますし、それだけやりがいも感じられると分野だと思いますので、一人でも多くの若手に外科を志してほしいと願っています。