患者さんへ
お知らせ
2022/4/2 呼吸器内科診療責任者 松澤康雄
2019年より世界的流行となった新型コロナウイルス感染症ですが、2年以上が経過し、ワクチン、治療薬が開発された現在でも世界的流行が続いております。その中、我々呼吸器内科は①呼吸器内科として高度な医療が必要な患者さんの診療、②当院での入院治療が必要な新型コロナウイルス感染症の患者さんの診療をどちらも並行して行なっております。当地域は元々呼吸器内科の専門機関が少なく、他の医療機関では診断、治療が困難な患者様を率先して診療しております。その為、専門的な医療が必要な患者さんにできる限り当院での治療が提供できるようにする事、そしてそのような患者さんができる限り当院で円滑な診療が受けられるように、他の医療機関で診療可能な患者さんを適切な医療機関にお願いしていく事が当院の使命であると考えております。当科の使命を今後も果たしていくために、以下の点につき、ご理解、ご協力のほど、お願い申し上げます。
新型コロナウイルス感染症に対する当院での役割
当院は酸素投与を要する中等症の患者さんの受け入れを行なっています。入院での治療が必要な患者さんは、行政や近隣の医療機関からの依頼をお受けしています。重症な新型コロナウイルスの患者さんに対する人工呼吸器を使用する事は設備の点で限られた方にしか行う事は出来ません。また、当院でのECMOを実施する事も出来ないため、今後重症化が懸念される患者さんについては適切な医療機関にお願いしております。
当院では以下の対応はお受けしておりませんので、ご注意ください。
当院では以下の対応はお受けしておりませんので、ご注意ください。
- 入院が必要な病床の確保の為、患者さんからの直接の入院のお問い合わせ
- 発熱外来、新型コロナウイルス感染症患者の外来診療
- PCR検査や抗原検査の依頼
新型コロナウイルス感染症以外の疾患で呼吸器内科に入院される患者さんへ
新型コロナウイルス感染症の患者さんの入院病床を当院では確保しております。その為、通常の入院病床は制限されており、病床確保のため他医療機関でのご加療をお願いするケースがあります。当院より転院について提案させていただいた場合は、ご協力いただきますようよろしくお願い申し上げます。他医療機関でのご加療をお願いする患者さんの例としては、
- 介護度の高い方、ご高齢の方の肺炎
呼吸器内科としての専門性は無く、長期入院が予想される為、病床確保の観点で当院で入院をいただく事は困難です。 - 肺癌終末期の緩和医療
当院には緩和ケア病床がございません。緩和ケアについては、専門医療機関にお願いしています。 - 介護目的の入院と長期入院
当院は急性期病院の機能を担っています。介護が必要な方は介護施設への入所をお願いしています。老人保健施設に入所中の方の入院も当院では行なっていません。
外来診療に関して
当院呼吸器内科では肺癌などの悪性腫瘍、間質性肺炎などの難病、急性呼吸窮迫症候群のような重篤な疾患、さらには、気管支喘息、COPD、肺炎、結核、非結核性抗酸菌症、肺高血圧症など、多彩な疾患の診療を行なっています。当院は地域の専門医療機関としての役割を全うする為、これらの疾患全てを偏り無く診療しています。しかし、通院される患者さんが多い為、外来は慢性的に混雑しており、外来での待ち時間が長いこと、十分な診療時間がとれないこと、希望どおりの予約がとれないことなど、多大なご迷惑をおかけしております。その点何卒、ご理解・ご協力の程よろしくお願い申し上げます。
当科の受診には、紹介状が必要です。
健康保険の規定を遵守し、過不足ない治療を行います。
当院は健康保険での診療を原則としており(治験、高度医療、臨床研究などの例外を除き)診療は健康保険の規定の範囲で行います。
- 医学的理由のない限り、検査を行うことはできません。「症状が特にないが、肺癌が心配だからCTを撮ってほしい」という場合は、人間ドックや癌検診をお受けください。
- 投薬は医学的、客観的に必要な場合に限り、必要最小限の処方とします。必ずしもご希望には添えません。
緊急性、専門性を要する度合いの高い疾患を優先いたします。
- 慢性疾患の診療所への紹介
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、睡眠時無呼吸症候群などの一般的な慢性疾患につきましては、診断、初期治療方針の決定後、お近くの医療機関へ紹介する事とさせていただきます。呼吸器疾患以外の慢性疾患の対応は行っておりません。(気管支喘息で通院中の方に対する糖尿病の加療など。)在宅酸素療法中など病状の重い場合、呼吸器の治療に関連した合併症は例外です。 - 救急対応、入院受け入れについて
呼吸器疾患としての救急対応、入院受け入れにつきましては、当科に通院中の患者様も、開業医の先生におかかりの患者様も、全く同様に対応させていただきます。(どちらの場合も、満床等で御断りせざるをえない場合があるのも同様です。)他の病院にかかりつけの患者様につきましては、まず、かかりつけの病院に相談するようにお願いします。