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【極める】 No.12 東邦看護の新人を育てる 実践編 (全2回)講座開催レポート

概要

新人教育講座の演習編です。本講座では、受講者がそれぞれの職場のスタッフたちと部署のめざす看護や看護師像を明確にし、新人の教育計画に反映させることを目指します。

目的

東邦大学、各病院の理念ならびに看護部の理念との整合性を図りながら、自部署がめざす看護を見出し、次年度の新人教育計画を立案します。

期待される学び

  1. 自部署がめざす看護と新人教育計画のつながりを理解します。
  2. 次年度の新人教育計画を立て、自部署の特徴的な点を発表します。

講師

横井 郁子  東邦大学看護学部教授

プログラム提供者

光本 佳代  東邦大学大橋病院 看護師

参加者

新人教育を担当する方 (部署推薦、知識を蓄える講座No.8修了者 知識を蓄えるNo.10受講者)36名

アドバイザー

鈴木 加乃   東邦大学看護企画室 副看護部長 認定看護管理者
橋本  裕    東邦大学医療センター大森病院 老人看護専門看護師,主任看護師,教育専従
小野寺佳代美 東邦大学医療センター大橋病院 看護師長
中  章江    東邦大学医療センター大橋病院 看護師長補佐,教育専従
佐瀬真粧美   東邦大学医療センター佐倉病院 副看護部長

内容

第1回 11月19日(水) 13:00~17:00 第9講義室,第10講義室
≪講義≫
横井 郁子  東邦大学看護学部教授横井 「PDCAサイクル」
≪討議≫
横井郁子×光本佳代) 「実際の新人看護師教育プログラムの立案から実施評価までを再考する」
≪グループワーク・プレゼンテーション≫
  • 自部署の現状分析
  • 現状分析の結果から新人教育で “絶対外せない”項目の選択
  • その項目に焦点を当て、PDCAで年間計画のアウトラインの検討
  • プレゼンテーション
第2回 2015年1月27日(火) 13:30~17 :00 第9講義室,セミナー室
≪グループワーク・プレゼンテーション≫
  • 第1回の修正案のプレゼンテーション
  • 気づきの共有
≪総括≫
(横井)
横井 郁子 センター長  大橋病院看護師 光本 佳代さん
横井 郁子 センター長
大橋病院看護師 光本 佳代さん
グループワーク
グループワーク

受講者の声

  • 自部署を分析して、目指す看護と看護師像が明確になった。
  • 自部署のめざす看護や疾患特徴を分かったうえで新人教育の計画を立てるという考え方を学んだ。今までこのように考えて新人教育計画を立てていなかった。
  • 自部署の分析と新人教育計画を時間をかけて考えるチャンスとなり有意義だった。これからは、自分で課題を見つけて取り組みたい。
  • なぜこの項目が自部署の新人教育で大切なのか、その意図と到達目標を明確に記述することで、新人にも指導者にも分かりやすいし、ズレが少なくなると思った。
  • PDCAは看護過程に置き換えて考えると分かりやすいと思った。
  • 今までは自分のやり方を一方的に押し通していた気がした。新人が学びやすく何が到達点か分かりやすい教育を考えたいと思った。
  • 評価が難しいと思った。
  • 大きな目標の下に行動レベルで表現した目標を記述すると、評価しやすくなることがグループワークで気づいた。
  • 目標は重要だと思った。考えているとどんどん広がってずれるが、目標に立ち戻ると何をしたかったか起点に戻れる。
  • 目標は自部署を良く分析して立てることが大切だと思った。
  • 自部署を良く見て考えた新人計画を部署のみんなに分かってほしい。どう伝えていけばいいか悩むが、熱く語りたい。
  • 焦点を絞って考えて良かった。今まで全体的に漫然とみていて自部署にとって何が重要なのか見えていなかった。
  • 焦点を絞ったのでこれならできるかもしれないと思えた。
  • プレゼンテーションの資料が分かりやすい人は、思考も整理されていて、聞き手にも分かりやすいと思った。
  • グループワークでは質問や意見交換がたくさんでき、有意義だった。

センターより

これまでセンターでは、新人教育担当者がそれぞれの病棟がめざす看護と整合性を図りながら新人教育計画を立てることを目指してきました。病棟が目指す看護をスタッフみんなで話し合い共有するという成果を得られました。その実績をもとに、今年度は一歩進んで、自部署を分析した結果見いだした目指す看護と新人教育で最も重要な1項目に焦点を当て、新人教育計画を考えるという講座を計画しました。

「PDCA」の講義と、昨年度の受講者が立案した新人教育計画を題材にして立案者とともにその意図がどのように計画に反映されているかを検討しました。グループワークでは、自部署の分析から最も重要だと思われる看護や看護技術をひとつだけ選択し、その項目についてPDCAを考えました。講座の到達点は、自部署の新人教育の全てを仕上げることに置かず、焦点化した項目のPDCAアウトラインを考え、その過程で多くの気づきを得ることとしました。

最も難しかったのは、自部署の分析です。しかし、受講者たちは、自部署を良く見たからこそ、新人にマスターしてほしい“これだけは外せない項目”が明らかになったことにも気が付きました。さらに、根拠が明確なので、他者に理解を得やすくなったことにも気が付きました。この講座で多くの気づきを得て、自分のうまくいった点、改善が必要な点を明確にするヒントをたくさん持ち帰れたと思います。

実際の新人教育計画において自部署のもっとも重要な項目を抽出し検討した点は意義があると考えます。本当に大切なことを無理なく新人に伝えていけることを期待しています。

(KAN)