ホーム > 活動内容 > 2015年度 > 講座 > 【実施と評価】教育の基礎を学ぶ—学生を育てる

トピックス

お問い合わせ先

学校法人東邦大学
法人本部看護企画室キャリア支援セクション
〒143-0015
東京都大田区大森西4-16-20(看護学部内分室)
TEL:03-3762-9890
FAX:03-3762-9896

No.8 学び直す 教育の基礎を学ぶ—学生を育てる(全1回)

【実施と評価】教育の基礎を学ぶ—学生を育てる

計画

【概要】
本講座は臨地実習において学生指導を担当する方々を対象に「教育とは何か」を改めて学ぶ講座です。
人はつい、自分がこれまで習い、育てられてきた方法で学生の指導を行ってしまうものです。しかし、相手は自分と同じではない…。どうしたら学生への理解を深められるのか、本講座ではちょっと立ち止まって考えるための基本的な知識とスキルを学びます。具体的には講義によって学生指導の基本的な原理・原則を確認した後、事例検討によって、学生指導の実際について学びます。そしてその様な学びを経ながら、指導者としての自己のあり方についても振り返ります。今年度も昨年度に引きつづき、本講座を独立講座として位置づけ、自由参加の枠も設けております。特に役割には関係なく、学生の教育・指導に興味のある方は奮ってご参加下さいますようご案内申し上げます。

【目的】
教育の基礎、特に看護学生の認知・行動特性を理解し、自己の知識、技術、態度を振り返ることで、これまでより更に教育的に関われることを目指します。

【期待される学び】
1. 人を育てるとはどのようなことか基本的な考え方を理解します。
2. 対象者である「看護学生」への理解を深めます。
3. 対象者である「看護学生」の立場や視点に立った支援のあり方を理解します。
4. 看護学生の学びの支援者としての自己のあり方をふりかえります。

【講師】
新保 幸洋 東邦大学理学部 教授 博士(文学)

【対象】 臨地実習指導に関わる方、学生の教育・指導に興味のある方(部署推薦、自由参加)
【定員】 40名程度
【日時】 2015年6月9日(火) 9:30~17:00
【場所】 東邦大学看護学部 第1講義室
【提出課題】1.事前レポート(5/18締め切り)   2.事後レポート
【評価】  1.事後レポート   2.講義への参加状況 (評価内容は推薦者にもお渡しします)
【受講料】推薦の方は2,000円(税込)、 自由参加の方:6,000円(税込)
【申し込み期間】2015年4月1日(水)~4月20日(月)

【内容】
講義・ディスカッション・事例検討など
  ●教育とは何か(教を重視する立場、育を重視する立場)
  ●共育としての教育
  ●共育が可能になるためには何が必要か?(特に指導者の側の要因について)
  ●看護学生の成長・発達を阻害する要因は何か?
  ●看護学生の認知・行動特性について
  ●関連する内容についてのビデオ視聴、グループディスカッションなど
  ●事例検討(看護学生への指導について再考したい事例を取り上げます。ロール
   プレイングやグループディスカッション、全体での質疑応答を通して、各自
   の指導の在り方を考えます)

実施

【参加状況】
参加者35名  部署推薦 31名(大森15,大橋7,佐倉9)
自由参加者4名(大森2,佐倉2)
 募集に対する応募者の割合 87.5%

【内容】
前半は「教育とは何か」について、その語源、世界の教育の考え方の歴史、教育理論について講義を受け、相手を真に理解する過程を描いたDVD「こころの二人三脚」を観て、「共に育つ」を考え学んだ。後半は、事前課題の「学生指導で困った場面、もう一度考えたい場面」からいくつかの事例でロールプレイと意見交換を通して指導のあり方を考えた。

【推薦理由】
・看護師の発達段階が指導者としての役割を担うようになったため、指導者としての知識と技術を学ぶ。
・看護の知識とスキルが十分にあり後輩のモデルとなれる存在であるため学生指導担当者役割を担ってほしい。
・新たに学生指導担当となり基礎的な知識を身につけてほしい。など。

【受講動機】
・学生指導に興味があり、受講できる経験を積んできたので積極的に希望した。
・学生の指導が好きであるため、知識を向上したい。
・学生指導で迷うことが多かったため、指導者としての自身のあり方を振り返り根拠を持って関わりたい。
・初めて臨地指導者となったため教育の基礎や関わりについて学び、実践に生かしたい。
・学生指導の方法や指導者の役割を学びたい。
・自己の指導の振り返りのために学び直しをしたい。など。
【受講者の声】
・自分が看護を楽しみ、自分の病棟の看護の特徴や楽しさを学生に伝えられるようになりたい。
・相手を知るためにまずは自分を知る。特に忙しい仕事の中でものの見方や視野の狭まり方を知る。
・相手を理解する「視点移動」を意識して行っていきたい。
・「共に育つ」がとても大切だと思った。今まで新人教育では「共に育つ」を感じていたが、学生指導で
は学生から何かを得る、共に学ぶという意識が薄かった。ここから改革したい。
・DVD教材の内容は、相手を受け止めるとはどういうことかを考えさせられた。
・新保先生の講義がとても分かりやすく、昨日の自分を振り返るように聴くことができた。など。

まとめ

受講者のアンケートと反応、周辺の意見より、学びの得られた程度と企画について満足度は高かった。講座概要、期待される学びの設定、対象、定員は概ね適切であったと判断する。2016年度に向け、方法において課題が抽出された。具体的には、推薦理由のあいまいさ、レポート記載内容の分かりにくさ、受講後のPDCAの可視化が課題となった。2016年度はこれらを改善しながら講座を継続する。