ベルギー通信11 −移民・難民問題のこと−
2025年06月16日街を歩けば、多様なルーツを持つ人々が共に生活しており、スーパーやカフェでは、オランダ語やフランス語に混じって、ウクライナ語、アラビア語、アフリカ系の言語が飛び交うことも珍しくありません。ベルギーは長らく、移民の受け入れに比較的寛容な国と見なされてきました。しかし、ここ数年、特に2024年以降はその流れに変化が見え始めています。
ここ最近の報道によれば、2024年には39,000件以上の庇護申請があり、これは2015年の「移民危機」以来、最も多い数字だそうです。この状況を受け、2025年2月に就任した新政権は「過去最も厳しい移民政策」を打ち出しました。主な内容としては、庇護希望者の受け入れを大規模な集団センターに限定すること、家族再統合の要件を厳格化すること、不法滞在者の迅速な送還を推進することなどが挙げられています。これらの施策の背景には、「ベルギーが周辺国よりも庇護希望者にとって魅力的な国にならないようにする」という意図があると言われています。一方で、現場では受け入れ体制が追いつかず、仮設施設に入りきれない庇護申請者がブリュッセル市内で路上生活を余儀なくされる事態も起きているそうです。
海に囲まれた日本と異なり、ヨーロッパは多くの国が陸続きになっています。国境線ひとつ越えれば、文化も言語も変わり、そこには新たな生活を求める人々の流れが絶えず続いています。ベルギーのような小さな国にとって、移民・難民問題は決して一時的な出来事ではなく、常に社会の根幹に関わるテーマです。これまで自分がどれほど安定した環境に依存していたか、安定した暮らしを得るために国を越えざるを得ない人たちがいるという現実を改めて実感しています。
Belgium: New Government Presents Strictest Migration Policy Ever
https://ecre.org/belgium-new-government-presents-strictest-migration-policy-ever-%E2%80%95-highest-number-of-asylum-applications-for-a-decade-%E2%80%95-reception-crisis-continues-amid-decrease-in-lo/
Belgium Accused of ‘Manufacturing Homelessness’ – Amnesty Report
https://etias.com/articles/belgium-accused-of-%E2%80%98manufacturing-homelessness%E2%80%99-in-damning-amnesty-rights-report
EU Toughens Deportation Rules to Fend Off Anti-Immigrant Backlash
https://www.thetimes.co.uk/article/eu-toughens-deportation-rules-to-fend-off-anti-immigrant-backlash-nrzbncc7v
(Accessed 28 May 2025)
IZ
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