インフルエンザによる死亡
2020年03月31日「インフルエンザによる死亡」には、昨日書いたような
「インフルエンザによって直接に死亡が引き起こされた場合」の他に、
「インフルエンザによって原疾患(以前からもっていた基礎疾患)が
悪化することによって間接に死亡する場合」が考えられます。
この2つを合わせて「インフルエンザが流行したことによって
増加した死亡(インフルエンザ流行規模)」を表す概念として
「インフルエンザ超過死亡」がWHOが提唱しました [1]。
日本においては、この計算に「感染研モデル」が使われています。
日本のシーズン毎の超過死亡の動向は図のようです [2]。
最多は1998/99シーズンで超過死亡者数は35,000人を超えていましたが、
直近の2018/19シーズンは2,000人程度のようです。
[1] Assaad F, Cockburn WC, Sundaresan TK. Use of Excess Mortality From Respiratory Diseases in the Study of Influenza. Bull World Health Organ. 1973; 49 (3): 219-33.
[2] 大日康史他. 2018/19シーズンにおける超過死亡の評価. IASR 2019; 40: 293-295.
投稿者:教員
カテゴリー:確率統計のはなし