集団免疫

新型コロナ・オミクロン株の流行が止まりませんね。

感染症疫学に「集団免疫」という考え方があります。

厚生労働省のHPでは、「人口の一定割合以上の人が免疫を持つと、
感染患者が出ても、他の人に感染しにくくなることで、
感染症が流行しなくなる状態」と説明されています[1]。

集団免疫に必要な一定割合は、天然痘で80-85%、風疹で83-85%、
麻疹で83-94%、おたふくかぜで75-86%です[2]。

この割合は次の式のように考えられています。

1-(1/R0)

R0は「基本再生産数」というもので、
「ある感染症に対して全ての人が免疫を持たない集団の中で、
1人の感染者によって発生する二次感染者の平均人数」です。
たとえば、R0=2.0であれば50%ということになります。
つまり、R0=2.0の場合、人口の半分の人がその感染症に対する
免疫を持つと、流行しなくなるということです。

この式が成り立つためには、いくつかの条件があり、
実社会ではなかなか計算も難しいようです。



[1] 厚生労働省. https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0019.html (最終閲覧日:2022年1月31日)

[2] CDC History and Epidemiology of Global Smallpox Eradication. cdc_27929_DS1.pdf(最終閲覧日:2022年1月31日)

投稿者:教員

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