寝室を/分ける理由は/クロノタイプ?
2023年09月19日
クロノタイプとは、いわゆる「朝型」か「夜型」かの分類ですが、
いったい何によって決まってくるのでしょうか。
双生児研究からは約50%が遺伝的なものと推定されています[1]。
その他に、性別や年齢、ライフスタイルにも影響を受けるようです。
日本の夫婦を対象とした研究では、夫婦それぞれの入眠・覚醒時刻にはパートナーの睡眠習慣はほとんど影響せず、
自身のクロノタイプがもっとも大きく影響していたことが報告されています[2]。
2008年に実施された首都圏在住の20歳以上の既婚者アンケートでは、
50代で32%、60代で36%、70代以上では47%が「夫婦は別の寝室で寝ている」と回答していました[3]。
また、50代以上が別室にしたいと思った理由は、
男女ともに約57%が「就寝・起床時刻が違うから」と回答していました[3]。
別室にする理由には、「いびき・歯ぎしりや物音」、「空調の設定温度の違い」もあります。
しかし、「入眠・覚醒時刻の違い」、すなわち、クロノタイプは強く影響しているのかもしれませんね。
[1] Koskenvuo M, et al. Heritability of diurnal type: a nationwide study of 8753 adult twin pairs. J Sleep Res. 2007;16(2):156-162.
[2] Hida A, et al. Individual traits and environmental factors influencing sleep timing: a study of 225 Japanese couples. Chronobiol Int. 2012;29(2):220-6.
[3] 東京ガス都市生活研究所. 今後の寝室空間予測~夫婦別室就寝について~. 都市生活レポート. 2008. p.1-2.
投稿者:教員
カテゴリー:睡眠のはなし