TFRの算出方法

「1人の女性が生涯に出産する子どもの数」を示す合計特殊出生率(TFR)には、
期間合計特殊出生率とコーホート合計特殊出生率の2種類があります。

期間合計特殊出生率は、
ある期間(1年間)おける女性(15~49歳)の年齢別出生率を合計したもので、
女性人口の年齢構成の違いを除いた「その年の女性の出生率」です。

コーホート合計特殊出生率は、
ある世代に生まれた女性(コーホート)の各年齢(15~49歳)における出生率を
過去から積み上げたもので、「その世代の女性の出生率」です。

実際の「1人の女性が生涯に出産する子どもの数」は、コーホート合計特殊出生率で求められますが、
コーホートが50歳になるまで分かりません。
一方、期間合計特殊出生率は、同じ期間の異なる世代の出生率を足し合わせることで、
その期間の女性の一生を仮想的に作り出し、その仮想の一生において何人の子どもを出産したかを
算出しています。

一般にメディアで取り上げられるのは期間合計特殊出生率です。

国連は、7月11日の世界人口デーに『世界人口推計2022年版』を発表しました。
世界人口は増加し続けており、2022年11月15日に80億人に達するそうです。
ただ、近年、増加のスピードは低下しているとのことです。
『世界人口推計2022年版』では、合計特殊出生率が多くの国々でここ数十年の間に著しく低下し、
現在、世界人口の3分の2は2.1人未満(人口が増加しない水準)の国や地域に暮らしていると
報告しています[1]。

少子化は多くの国で起きているようですね。

[1] United Nations, Department of Economic and Social Affairs, Population Division (2022). World Population Prospects 2022, Online Edition. (最終閲覧日:2022年8月30日)

投稿者:教員

トップページに戻る

Top