日本より/睡眠長い/他の国

日本人の睡眠時間が、世界的にみて短いことは広く知られるようになりました。

そのエビデンスとして引用されるのは、

OECD(経済協力開発機構)2021のデータです。

このデータではOECD 33か国の中で日本の睡眠時間は442分(7時間22分)と

最も短いものでした。

今回は以前から確認したいと考えていた「他の国の人々の生活時間」について調べてみました。


使用するデータは、OECDの同じデータです[1]。

このデータは各国がそれぞれ調査したものをまとめたものです。

例えば、日本のデータは2016年Survey on Time Use and Leisure Activities

(平成28年社会生活基本調査)のものです。

収載されているデータは、調査年も様々で、古いものではポルトガルが1999年、インドは1998/99年です。

また、対象年齢は多くの国で15-64歳ですが、そうでない国もあります。

今回は、調査年が2014/15年以降、かつ、対象年齢が15-64歳の国を抽出しました。

なお、米国は全ての生活時間の合計が1469分と1440分(24時間)を超えているため除外しました。


グラフは、睡眠時間の長さで並べてあります。

たしかに、日本の睡眠時間は短いですね。

また、他の国に比べて「有給の仕事/学業」の時間が長く、

「無給の仕事」の時間が短いことが分かります。

「有給の仕事/学業」には通勤・通学時間も含まれています。

「無給の仕事」には家事、買い物、家族の世話、ボランティア活動が含まれます。

「パーソナルケア」には食事や睡眠、セルフケアが含まれます。

ここでは睡眠を取り出して別に表示しています。

「その他」にはリラクゼーション、娯楽が含まれます。

数分ではありますが、日本は長めですね。


地球上に住む限り、1日は24時間であり、

その中で睡眠時間を確保するには、その分、何かの時間を短くせざるを得ません。

あなたなら何を短くしますか?


次回は、日本人の時間配分が分かる最新データ、

「令和3年社会生活基本調査」を見てみたいと思います。


参考文献
[1] OECD (2021), Time use across the world, Gender data portal. https://view.officeapps.live.com/op/view.aspx?src=https%3A%2F%2Fwww.oecd.org%2Fgender%2Fdata%2FOECD_1564_TUSupdatePortal.xlsx (最終閲覧日:2022年2月23日)

日本より/睡眠長い/他の国

投稿者:教員

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