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第2回がんリハビリテーション看護セミナー終了

投稿日:2013年03月30日00時00分|投稿者:管理者|カテゴリー:未設定

 3月2日に第2回がんリハビリテーション看護セミナーを開催しました。
今回も、内部・外部の方をあわせて30名弱の方がご参加くださいました。ありがとうございます。

 安藤牧子氏(慶應義塾大学病院リハビリテーション科 言語聴覚士)からは、「摂食・嚥下、発声障害、高次機能障害をもつ患者へのリハビリテーションの実際」について講義をおこなっていただきました。講義では、科学的根拠に基づいたデータや画像を提示してくださり、直視できない体内の動きについて理解が深まりました。

 手術や疾患によって嚥下機能を失う場合もありますが、人間は必ず年をとります。加齢によって機能は徐々に衰えていきます。人間の生理的機能の変化について、基本的なことを学び、知識として得て、ケアを提供することは国家資格をもつものの責務であると、痛感しました。他のことについても、このように知識に基づいて理解していきたい、と心新たに感じました。

 お二人目は、佐治 暢氏(東大宮看護ステーション 作業療法士)から、「がん患者の在宅ケアとリハビリテーションの実際」について講義を行っていただきました。利用者さんの状況について、データをもとにお話しくださいましたので、どのような方々が利用されていて、どのようなケアを提供しておられるのかがよくわかりました。

 とても印象的だったことは、「療法士は運動だけではありません。体力がなくなってきたのでリハビリは終了にします、と言われるのはとても悲しいです。もっと療法士と協働してください。」とおっしゃっていたことです。

 在宅ケアを受けている患者さんだけではないですが、みなさん、ご自分で歩くことを希望されますし、最期までトイレには自分でいきたい、とよく言われます。寝具の工夫や、手すりの工夫(腹水や浮腫のあるがん患者さんの場合の、在宅での手すりの位置は少し違うそうです。だからこそ専門家の介入は必要ですね。)、そして起居動作の指導など、専門家である作業療法士さんだからこその知識をおもちです。
 
 在宅でも施設内でも、もっともっと多職種での連携、チーム医療がすすんでいくことの必要性を痛感しました。そうすると、患者さんやご家族が納得されるケアを提供することができ、QOLの向上に少しでも役立つことができるのではないでしょうか。

 2回にわたって開催しましたがんリハビリテーション看護セミナーですが、大変好評でした。また、いろいろ企画したいと思いますが、みなさんのご希望もお聞かせください。